生理活性物質を含む膨張性生体適合被覆
专利摘要:
本発明は、少なくとも1つの開口部を有し、弾性生体適合材料から成り、かつ少なくとも1種の生理活性物質および、要すれば、少なくとも1種のマトリックス化合物を含む膨張性中空パーツに関する。本発明は、該膨張性中空パーツの製造方法、該中空パーツで少なくとも部分的に覆われている医療機器、本発明の該中空パーツを有して成るパーツキットは、ならびに治療機器としての、および医療機器を保護するための該中空パーツの使用も提供する。 公开号:JP2011516132A 申请号:JP2011502285 申请日:2009-03-31 公开日:2011-05-26 发明作者:クリスティアン・リヒター;ザビネ・ポスト;トルステン・ハイルマン 申请人:アヴィダル・バスキュラー・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツングAVIDAL Vascular GmbH; IPC主号:A61F2-84
专利说明:
[0001] 本発明は、少なくとも1つの開口部を有し、弾性生体適合材料から成り、かつ少なくとも1種の生理活性物質および、要すれば少なくとも1種のマトリックス化合物を含む膨張性中空パーツ(part)に関する。本発明は、該膨張性中空パーツを製造する方法、少なくとも部分的に該中空パーツで覆われた医療機器、本発明の該中空パーツを有して成るパーツキット(kit−of−parts)、ならびに治療機器としての、および医療機器を保護するための該中空パーツの使用も提供する。] 背景技術 [0002] 本発明の背景 現在、罹患血管、血管収縮および例えば狭窄症による特定の臓器不全は、医薬物質の全身投与によって、および、どちらも適当な医薬物質によって被覆されうるバルーンカテーテルまたは金属ステントを導入して膨張させることにより罹患した血管断片または臓器の内腔を広げ支持することによって、あるいは例えばかん流カテーテルを用いることにより薬剤で罹患組織をすすぐことによって、治療することができる。] 発明が解決しようとする課題 [0003] しかしながら、医薬物質の上記の全身投与は、一般的に経口投与によってまたは動脈内もしくは静脈内注射によって達成される。その結果として、医薬物質は血流へ放出され、罹患した血管または臓器だけに分配されるわけではない。従って、少量の治療物質しか治療される必要のある血管断片または臓器部分に到達しない。特に、罹患した血管または臓器に投与されるべき多量の薬剤を必要とする重病に対して、全身投与は、周囲の正常な血管および臓器も医薬物質と接触するため、有害な副作用を引き起しうる。従って、有効性および投与できる薬剤の投与量は限定される。] [0004] 記載したように、狭窄症を治療するために、バルーンカテーテルおよびステントも用いることができる。しかしながら、限られた血管および臓器の機械的拡張は、治療領域の最大60%の再発を一般的に生じさせ、従って、それは度重なる治療を必要とする。これら再発の理由は、治療または炎症の後の血管壁または臓器壁の跳ね返りである可能性がある。機械的拡張の箇所に起こる組織の微小裂傷によって引き起される内膜組織の過剰増殖によっても再発は引き起されうる。] [0005] 記載した血管または臓器の跳ね返りを防止するために、血管または臓器の内腔を永久的に広げる金属ステントを移植してよい。しかしながら、そのようなステント移植は、バルーン膨張による治療と同様に、上記のように内膜組織の過剰増殖によって引き起される過剰な瘢痕組織の生成につながる、内部組織層の微小裂傷を一般的に引き起す。その結果、再狭窄、即ち、血管および臓器の再度の狭窄は、ステント移植で治療した血管および臓器の約30%に観察される。] [0006] 上記の内膜増殖を抑制するために、抗増殖剤を適用してよい。適当な抗増殖剤でバルーンカテーテルおよび金属ステントを直接被覆することによって、あるいはそのような抗増殖抑制剤で血管および臓器の壁をすすぐことによって、そのような細胞増殖抑制剤の適用が試みられた。] [0007] バルーンカテーテルの場合、一般的にバルーンの表面に薬剤を直接適用する。しかしながら、該薬剤が一般的にバルーンカテーテルの表面と弱い親和性しか示さないため、薬剤がターゲットとなる血管または臓器と接触できるようになる前に、これはしばしば、バルーン表面から血流への薬剤の早すぎる放出を引き起す。特に、親水性物質は、治療されるべき領域にバルーンを配置している間に、バルーン表面から早々と放出される傾向がある(洗い流し効果)。] [0008] 更に、医薬物質によるバルーンカテーテルの被覆は、バルーンの折り目の間にある接触箇所にて、局所的な癒着および瘡蓋(encrustations)をしばしばもたらし、それは、バルーンカテーテルの均一な被覆を妨げる。更に、バルーンカテーテルは、しっかりと折り畳まれているせいで、患者内の適用のターゲット箇所に到達する前に、その表面が例えばバルーンカテーテルの移動防止物と接触する時、あるいはそれが血管壁と接触する時、医学物質を剥ぎ取らせる自己膨張する傾向を有する。その結果、大抵の場合、適用の箇所に到達する前に、かなりの予期せぬ量の医薬物質がバルーンカテーテルから失われ、従って、減少した不明な量の薬剤のみが罹患した血管または臓器組織と接触するようになる。] [0009] 医薬物質で被覆されている金属ステントを適用する場合において、ステントがその膨張状態になっている時、ステントの支柱の全表面は、血管および臓器の壁の約15%しか接触しない。従って、罹患組織の不十分な領域しか接触せず、薬剤で治療できない。更に、医薬物質で被覆された金属ステントは、一般的に患者内に永久的に存在し、長期間、過敏症、炎症および血栓症のような合併症を引き起す傾向がある。] [0010] かん流カテーテルまたは二重管を有するカテーテルを用いて、罹患した血管領域または罹患した臓器の内腔をすすごうとする試みも行われた。しかしながら、そのようなカテーテルを用いると、薬剤物質は、拡散によって罹患した組織領域と接触するようになる。従って、多量の薬剤が罹患した組織に到達することはなく、下流の血管および臓器にどっと流れて輸送され、細胞増殖物質へのこれらの組織の十分な露出を引き起し、有害な副作用をもたらす。] [0011] 従って、比較的小さな労力と費用で製造でき、ならびに製造、殺菌、貯蔵、輸送または使用のどの間も、妨害または不均一なコーティングを引き起しうるバルーンの折り目の間の接触箇所に、医薬物質が張り付く危険がなく、および上記のように、例えばステントまたはバルーンカテーテルなどの医療機器からの医薬物質の早すぎる放出または剥ぎ取りのどのような危険もなく、ターゲット組織へのいずれかの薬剤物質の均一かつ再現可能な局所的適用を可能にする医療機器に対する需要がある。] 課題を解決するための手段 [0012] 本発明の要約 上記課題ならびに従来技術の医療機器および方法に関連する更なる課題を解決するために、本発明は、少なくとも1つの開口部を有し、弾性生体適合材料から成り、かつ少なくとも1種の生理活性物質および、要すれば、少なくとも1種のマトリックス化合物を含む膨張性中空パーツを提供し、膨張性中空パーツは多孔質であるおよび/またはその表面にマイクロキャビティを有する。] [0013] 本発明は、少なくとも1つの開口部を有し、弾性生体適合材料から成り、かつ少なくとも1種の生理活性物質および要すれば少なくとも1種のマトリックス化合物を含む膨張性中空パーツを製造する方法も提供し、その方法は、 (a)膨張性中空パーツを、その膨張していない外周の少なくとも110%まで膨張させる工程、および、 (b)膨張性中空パーツの外側表面を、少なくとも1種の生理活性物質および/または少なくとも1種のマトリックス化合物と接触させる工程 を有する。] [0014] 本発明の方法によって製造できる膨張性中空パーツも含む。] [0015] 本発明に基づく膨張性中空パーツによって少なくとも部分的に覆った医療機器も提供する。] [0016] 本発明に基づく少なくとも1つの膨張性中空パーツを有して成るパーツキットを更に提供する。] [0017] 本発明は、狭窄症(stenosis)、再狭窄症、狭窄症(stricture)、バイパスクラフト不全(defective bypass craft)、血栓症、解離、腫瘍、石灰化、動脈硬化、炎症、自己免疫反応、壊死、損傷吻合、病変、アレルギー、いぼ、過剰増殖、感染症、やけど、浮腫、凝固、瘢痕形成、熱傷、凍傷およびリンパ管炎から成る群から選択される、疾患または医学的機能不全の治療用高度バルーンカテーテルを製造するための本発明に基づく膨張性中空パーツの使用を更に提供する。] [0018] 更なる要旨において、本発明は、狭窄症、再狭窄症、狭窄症、バイパスクラフト不全、血栓症、解離、腫瘍、石灰化、動脈硬化、炎症、自己免疫反応、壊死、損傷吻合、病変、アレルギー、いぼ、過剰増殖、感染症、やけど、浮腫、凝固、瘢痕形成、熱傷、凍傷およびリンパ管炎から成る群から選択される、疾患または医学的機能不全の治療用治療機器として使用するための本発明に基づく膨張性中空パーツを提供する。] [0019] 更なる要旨において、本発明は、医療機器または生物組織を機械的応力、熱的応力、化学的応力および/または微生物から保護するための、本発明に基づく膨張性中空パーツの使用を提供する。] 図面の簡単な説明 [0020] 本発明に基づく膨張性中空パーツを製造する方法のための実施例。液状の弾性生物適合材料を含んで成る浸漬浴(DB)へ1つまたは複数の浸漬形成体(DF)を少なくとも部分的に浸漬する。浸漬形成体はどのような形状を有していてもよく、従って、例えば医療機器であってもよい。] [0021] 本発明の膨張性中空パーツの実施例であって、膨張性中空パーツは、バルーンカテーテルを覆う薬剤カバーである。少なくとも1種の生理活性物質で被覆されているそのような形状の膨張性中空パーツは、製造された後、双方の端部においてトリムされて、バルーンカテーテルのような医療機器の周囲にしっかり適合することが好ましい。この図面において、生理活性物質は外側に存在し、バルーンの膨張時、血管壁(図示せず)は生理活性物質と接触している。] [0022] 本発明の膨張性中空パーツの実施例であって、塞栓症防止デバイスに用いられる膨張性中空パーツ。少なくとも1種の生理活性物質が、塞栓症防止デバイスを覆う膨張性中空パーツの外側表面の孔および/またはマイクロキャビティ内に配置されている。従って、生理活性物質は、膨張性中空パーツから塞栓症防止デバイスによって接触されている血管細胞(即ち、「着地領域」)に運ばれる。] [0023] 本発明の膨張性中空パーツの実施例であって、例えば股関節インプラントなどの医療機器を保護するために用いられる膨張性中空パーツ。膨張性中空パーツは、膨張性中空パーツの内側表面に少なくとも1種の生理活性物質を含むことが好ましい。例えば、膨張性中空パーツを少なくとも1種の生理活性物質で被覆した後(例えば、図5に示す工程2の後)、それを裏返すことによって、内側が被覆されている膨張性中空パーツを得ることができる。図示するように、医療機器を保護用膨張性中空パーツ内に収納するおよび/または移動させる場合、生理活性物質は、膨張性中空パーツから医療機器上に移動する。取り付け後および使用時、場合により、膨張性中空パーツを生理活性物質で覆われる医療機器から除去する。] 図5 [0024] 被覆プロセスの概略図を工程1および工程2に示す。膨張性中空パーツ(この図面において「薬剤カバー」とも呼ばれる)を医療機器に取り付ける概略図を工程3および4に図示する。工程1にて、膨張性中空パーツ(この図面において「薬剤カバー」とも呼ばれる−(2)参照)を膨張器具(3)に取り付ける。膨張時、中空パーツを、例えば外側にて少なくとも1種の生理活性物質で被覆する(4)(工程2)。膨張性中空パーツを、例えばバルーンカテーテル、好ましくはPTCAバルーン(5)などの医療機器に取り付ける場合、図示するように医療機器は、膨張器具の中へ挿入される(工程3)。次に、膨張器具を引き抜き、膨張性中空パーツを医療機器上で収縮させることができる(工程3および4)。] [0025] 本発明の膨張性中空パーツを有さない(左)および有する(右)常套のバルーンカテーテルの折り畳まれている表面を図示する。] [0026] 表面粗さを測定する。材料表面の平均粗さ高さを、例えば顕微鏡によって測定する。] [0027] 孔および/またはマイクロキャビティ内に配置されている生理活性材料の量を、例えば顕微鏡によって測定することができる。本発明の膨張性中空パーツの表面付近の領域の断面を示す。「A」は、1つの例示した孔/マイクロキャビティ内に配置されている生理活性物質を指定しており、「B」は、本発明の膨張性中空パーツの表面には配置されているものの、孔および/またはマイクロキャビティ内にはない生理活性物質を指定する。中空パーツがその膨張状態にある時(右)、生理活性物質はより容易にそこから開放されることができる。この図面は概略的な図でしかなく、従って、本発明の膨張性中空パーツの実施態様において存在しうる更なる孔および/またはマイクロキャビティを図示していない。] [0028] 理屈にとらわれることなく、膨張性中空パーツが、血管形成術用バルーンのようなチューブ状医療機器にわたって膨張している時、それは、図8にて描写するように2つの主要な膨張力にさらされている。膨張性チューブ(2)の外周が増大する場合、表面(A)には膨張力が存在する。この力は、{Z}として表される膨張ラインによって分けられる2つの方向に作用している。チューブ状医療機器が膨張性チューブの下で膨張している時、第2の力が、膨張性チューブ(B)上にて半径方向に及ぼされている。] 図8 [0029] 図8にて説明した力の相互作用は、膨張性チューブの表面上の全てのパターンおよびフォーメーションの非円形膨張をもたらす。図9にて描写するように、点線の膨張ラインの方向への膨張はほとんどないが、一方、膨張ラインに対して直角に実質的な膨張が存在する。膨張性中空パーツを膨張させた時(右のパネル)、表面に切り込まれた溝型の三日月(a)および円形(b)マイクロキャビティは、図9aおよび9bに図示するように三日月のような形状に開く。] 図8 [0030] 本発明の中空パーツと一緒に用いることができる細長(elongated)マイクロキャビティの好ましい実施態様を図示する。図10に図示するように、例えば、隅が1つ(P1)、隅が複数の溝(P2)、半楕円形または半円形のもの(P3)ならびに(P4〜P6)に図示するように1つの形状を有する細長マイクロキャビティなど、本発明の中空パーツの長手軸に基本的には直交せずに広がる切り込み/溝を含む、細長マイクロキャビティを用いることができる。これらの形状は記載した膨張特性を利用して、突き抜けるように切り込むことなく、所望のパターンを膨張性中空パーツ(ここではチューブ)の表面に切り込む場合、形成される対応する3次元のキャビティの薬剤積載能力および遮蔽能力を高める。] 図10 [0031] 本発明の膨張性中空パーツの表面に切り込みを入れる場合に、形成することができるキャビティを示す。膨張性中空パーツがその膨張状態にある時、図10に示すように、1つの形状(P1、P2、P3およびP5)を有する細長マイクロキャビティは、C1、C2、C3およびC5のように、ここに図示するキャビティを生じさせることができる。] 図10 [0032] 膨張性中空パーツがチューブ状形状で、それゆえに湾曲表面を有する場合、本発明の膨張性中空パーツが膨張している時、膨張性中空パーツの表面に配置されている細長マイクロキャビティは、突出フリンジを形成してよい。図12a)の非膨張状態、b)膨張状態は断面効果を示しており、半径方向の力(B)のそれが、この実施例においてチューブである膨張性中空パーツ(2)に及ぼすことができる。細長マイクロキャビティはそれらの長手軸方向に曲がっているため、内側湾曲部は上方へ回り(キャビティの右側)、一方、外側部は横向きおよび下方へ回る(キャビティの左側)。これは、膨張しているキャビティの外への生理活性化合物の排出を促す、(黒い正方形で印が付けられている)キャビティの底部の回転運動ももたらす。] [0033] 本発明の膨張性中空パーツは、この図面にて示すように、傾斜した細長マイクロキャビティを有してよい。これは、マイクロキャビティの薬剤遮蔽能力を更に高める−ここでは(a)非膨張状態および(b)膨張状態で図示されている。] [0034] 突出フリンジを示すマイクロキャビティのための実施例。3D図面は、膨張時に湾曲キャビティに及ぼされる表面の力(A)および半径方向の力(B)も描写する。図面14aは、三日月形を有する細長マイクロキャビティを特徴とする、この実施例においてその非膨張状態にてチューブである膨張性中空パーツ(2)を図示する。中空パーツの膨張は、キャビティ(C3)を開かせ、(内側の半円筒形部分が持ち上がった)フリンジを突出させる。これは、生理活性化合物の排出を促し、組織に対する膨張性中空パーツの機械的摩擦を増大させ、治療箇所におけるその局所的な固定を改善する。] [0035] 細長マイクロキャビティの好ましい実施態様を図示する。本発明の膨張性中空パーツの長手軸を図面の下部に示す。(a)〜(f)として図示する好ましい細長マイクロキャビティおよびその一部の形状を、どのような順番で互いに組み合わせることもでき、かつ図示する形状を長手軸に関してどのような方向に回転させてもよい。] [0036] 本発明に用いられるマイクロキャビティの4つの特に好ましい実施態様を、断面図で図示する。本明細書で説明するように、本発明に基づいて用いられるマイクロキャビティは、穴および/または溝であってよい。次に、マイクロキャビティが溝である場合、(a)〜(d)に図示する断面は、溝形の細長マイクロキャビティの縦軸に実質的に垂直に広がる。] [0037] 本発明の膨張性中空パーツの表面に近接する領域の断面を図示しており、その中空パーツの表面は、2つの異なる種類のマイクロキャビティを有する。マイクロキャビティI型内に含まれる生理活性化合物は、膨張の間(「中間状態」)、マイクロキャビティII型(「十分に膨張している状態」)内に含まれる生理活性化合物よりも早く表面に露出され、この実施例では2相の放出運動を可能にする。「A」は、例示したマイクロキャビティ内に配置されている生理活性物質を指定する。更にこの図面の状況では、マイクロキャビティは穴および/または溝であってよい。そして、マイクロキャビティが溝である場合、(a)〜(d)にて図示する断面は、溝形の細長マイクロキャビティの長手軸に実質的に垂直に広がる。] [0038] 好ましい方向に傾いているマイクロキャビティの実施例を図示する。本発明の膨張していない膨張性中空パーツの表面に近接する領域の長手方向の断面を図示する。この好ましい実施例において、マイクロキャビティは、中空パーツの挿入の方向から離れるように傾いている。本発明の膨張性中空パーツが動脈または静脈のような体腔に挿入される場合、この好ましい実施態様は、剥脱および一掃から生理活性物質を保護することを更に向上させる。中空パーツのこの実施態様は、図示するように、矢印の方向に挿入されることが好ましい。「A」は、マイクロキャビティ内に配置されている生理活性物質を指定する。図示するマイクロキャビティは、穴および/または溝であってよい。個々のマイクロキャビティ間の距離は、この図面に図示するように一定であってよい、あるいは一定でなくてよい、あるいはいずれかの他のアレンジメントを有してよい。] [0039] 本発明の膨張していない膨張性中空パーツの表面に近接する領域の長手方向の断面を図示する。この図面は、挿入時の剥脱および一掃からマイクロキャビティ内の生理活性物質を保護する、本発明の中空パーツの更なる好ましい実施態様を図示する。この実施態様用の中空パーツの挿入の可能な方向を図示する。「A」は、マイクロキャビティ内に配置されている生理活性物質を指定する。図示するマイクロキャビティは、穴および/または溝であってよい。個々のマイクロキャビティ間の距離は、この図面に図示するように一定であってよい、あるいは一定でなくてよい、あるいはいずれかの他のアレンジメントを有してよい。] [0040] 走査型電子顕微鏡で撮影した本発明の膨張性中空パーツの実施態様の画像である。画像は、本発明の膨張している中空パーツの表面における半円形マイクロキャビティを示しており、その半円形マイクロキャビティは、300μmの直径、約120μmの深さおよび約100μmの幅(開口)を有する。従って、中空パーツが膨張している時、図14(b)の図面にも示すように、マイクロキャビティは開いている。ポリイソプレンから成る中空パーツに対して、図示する結果を得た。ラテックスで作った中空パーツに対して、同様の結果を得た。] [0041] 走査型電子顕微鏡で撮影した本発明の膨張性中空パーツの実施態様の画像である。画像は、本発明の膨張していない中空パーツの表面における、図20に示した半円形マイクロキャビティを示す。本発明の膨張性中空パーツをその弛緩状態にある時、図示するように、マイクロキャビティは、(図14(a)にも示すように)しっかり閉まる。] 図20 [0042] 図22は、(a)改質していない浸漬形成体(1)および得られた膨張性チューブ(2);(b)改質した浸漬形成体;(c)改質した膨張性チューブならびに(d)裏返した修正した膨張性チューブを図示する。] 実施例 [0043] 本発明の詳細な説明 本発明を以下で詳細に説明する前に、方法論、手順および試薬を変更できるように、本発明は、本明細書で説明する特定の方法論、手順および試薬に限定されないことが理解されるべきである。本明細書で用いる用語は、特定の実施態様のみを説明するためのものであって、添付の請求項によってのみ限定される本発明の範囲を限定することは意図されていないことも理解されるべきである。別段の規定がない限り、本明細書で用いた全ての技術用語および科学用語は、当業者によって一般的に理解されるのと同じ意味を有する。] [0044] 本明細書で用いた用語を、「バイオテクノロジー用語の多言語用語解説(IUPAC推奨)」、Leuenberger,H.G.W, Nagel,B.およびKlbl,H.eds.(1995),Helvetica Chimica Acta,CH−4010 Basel,スイス)にて説明されるように規定することが好ましい。] [0045] 文脈上、他の意味に解すべき場合を除き、本明細書および以下の請求項を通して、「含んで成る(または含む、有する)」なる用語およびその変化形は、決められた整数もしくはステップまたは整数もしくはステップの群を含むが、どのような他の整数もしくはステップまたは整数もしくはステップの群も排除しないことを暗示するように理解されるであろう。以下の一節において、本発明の異なる要旨をより詳細に規定する。明確に反対のことを示さない限り、そのように規定した各要旨をいずれかの他の1つまたは複数の要旨と組み合わせてよい。特に、好ましいまたは有利であるように示されているいずれかの特徴を、好ましいまたは有利であるように示されているいずれかの他の1つまたは複数の特徴と組み合わせてよい。] [0046] 本明細書の文章を通して、幾つかの文書が引用されている。(全ての特許、特許出願、科学出版物、製造者の仕様書、指示書などを含む)上記または下記のいずれかに本明細書にて引用されている各文書それぞれは、それらの全体を参照することによって本明細書に組み込まれる。先願発明に基づくそのような開示を先行する権利を本発明が与えられているという承認として解釈されるべきものは、本明細書に何もない。] [0047] 本発明の目的は、あるいは高価な薬剤を損失させずに薬物/複合薬物を適用できる利点、かつ医療機器の表面全体を利用できる、即ち、薬剤を医療機器から対象組織へ幅広く(are−wide)移動させることができる利点を有するバルーンカテーテル、あるいはステントのような医療機器からの薬物/複合薬物の局所的運搬のための手段を提供することであり、それによって、例えば新生内膜過形成、再狭窄、炎症および血栓症などに対抗する有効な手段を提供する。] [0048] 本発明の1つの予期せぬ成果は、膨張性中空パーツが上記の問題を解決するような方法で、本発明に基づく膨張性中空パーツを生理活性物質で効率良く被覆できることである。] [0049] 従って第1の要旨において、本発明は、少なくとも1つの開口部を有し、弾性生体適合材料から成り、かつ少なくとも1種の生理活性物質、および要すれば、少なくとも1種のマトリックス化合物を含む膨張性中空パーツを提供し、膨張性中空パーツは多孔質であり、および/またはその表面にマイクロキャビティを有する。] [0050] 本発明の膨張性中空パーツは、どちらか1つまたは、より好ましくは、2つの開口端部を有するチューブ状構造部の形状を有しうることが好ましい。好ましくは、本発明の膨張性中空パーツはチューブである。更に、本発明の膨張性中空パーツは、無菌および/または生体吸収性であることが好ましい。生体吸収性である材料は、当該技術分野において既知である。] [0051] 好ましい実施態様において、本発明の膨張性中空パーツは薄片ではない。更なる好ましい実施態様において、本発明の膨張性中空パーツはゼラチンを含まない。中空パーツは、その非膨張状態において、1mmより薄い壁厚さを有することが最も好ましい。] [0052] 更なる要旨において、本発明は、少なくとも1つの開口部を有し、弾性生体適合材料から成り、かつ少なくとも1種の生理活性物質、および、要すれば、少なくとも1種のマトリックス化合物を含む膨張性中空パーツに関し、該膨張性中空パーツは、それがその非膨張状態において、その最も狭い部分にてまたは、より好ましくは、その最も広い部分にて測定した場合、3、2.5、2.0、1.5、1、0.9、0.8、0.7、0.6、0.5、0.4、0.3、0.2cmより小さい、あるいは0.1cmより小さい内径を有することを特徴とする。その非膨張状態において、内径が1cmより小さいことが好ましい。] [0053] 少なくとも1つの開口部を有し、弾性生体適合材料から成り、かつ少なくとも1種の生理活性物質および要すれば少なくとも1種のマトリックス化合物を含む膨張性中空パーツも提供し、該膨張性中空パーツはその非膨張状態において、2mm、1mm、0.9mm、0.8mm、0.7mm、0.6mm、0.5mm、0.4mm、0.3mm、0.2mmより小さい、または0.1mmより小さい壁の強度を有する。最も好ましくは、壁の強さは、1mmより小さいことが。] [0054] 本明細書で用いる場合、「マイクロキャビティ」は、ネジ溝のような溝または穴のいずれかを意味する。該溝の断面は、いずれの形状を有することもできる(例えば図16参照)。マイクロキャビティが穴である場合、穴はいずれの形状(例えば図16参照)でも有することができる窪みであるが、穴であるマイクロキャビティは穿孔ではなく、即ち、本発明の中空パーツの外側および内側表面を連絡する開口ではない。従って、本発明の膨張性中空パーツはマイクロキャビティを有する場合、本発明に基づくこれらキャビティは、例えば材料のいずれかの外側表面を内側表面と連絡するように中空パーツの材料を貫通しない。そのキャビティは材料を実質的にもろくさせず、従って機械的応力に対する弾性があり、かつ破れることなく十分な膨張に絶えることができるため、これは有利である。同じ理由から、本発明の膨張性中空パーツがその膨張状態にある時、膨張性中空パーツの表面は、好ましくは液体が通り抜けられる複数の穿孔を有し得ないことが好ましい。従って、本発明の膨張性中空パーツの表面は、液体および/または気体に対して実質的に不透過性であることも好ましい。] [0055] 以下でより詳細に概要を説明するように、1つの実施例において、本発明の膨張性中空パーツを、浸漬形成体を浸漬浴に浸漬させることによって製造することができる(実施例および図1参照)。ファン、加熱器、送風機または同様のものによって、あるいはフリーズドライまたは真空乾燥技術または同様のものによって、本発明の膨張性中空パーツを浸漬周囲部の間で乾燥させることが好ましい。膨張性中空パーツが「乾燥」した時点で、その壁の厚さを、あらゆる測定技術を利用して測定してよい。壁強度、即ち壁厚さを測定する場合、膨張性中空パーツに及ぼされる力が存在しないことが好ましい。より大きな壁強度が求められる場合、所望の厚さに達するまで、膨張性中空パーツを繰り返し浸漬および乾燥させてよい。浸漬溶液または浸漬エマルジョンの溶媒部分は、連続して浸漬する場合、溶媒部分が膨張性中空パーツの表面にて乾燥した材料を再度溶解させることがないようなものであることが好ましい。浸漬溶液または浸漬懸濁液を調整するために、非有機溶媒を用いることが好ましい。好ましくは、膨張性中空パーツが最大に膨張している状態にある時(即ち、材料への不可逆的な構造的ダメージを被ることなく)、その弛緩状態における材料の壁の平均厚さが、その壁厚さ(即ち材料の壁強度)よりも少なくとも1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、3.0、3.5、4.0、4.5、5.0倍大きいように、膨張性中空パーツの材料を選択する。好ましくは、本発明の膨張性中空パーツの材料は、アモルファスポリマーである。] 図1 [0056] 本明細書で用いる場合、「膨張性」は、機械的応力、即ち変形を引き起す力にさらす場合、その表面を可逆的に膨張させる、本発明に基づく膨張性中空パーツの材料の能力を意味する。従って、応力が取り除かれた時、表面はその本来の、即ち「弛緩した」構造に戻る。本明細書で用いる場合、「弛緩した」は、0〜500mの間の海抜高度にて地球上に存在する平均大気圧を除く、いずれの外力も存在していないことを意味する。好ましい実施態様において、本発明の膨張性中空パーツがチューブ状構造体である場合、「膨張性」は、チューブ状構造体その外周において可逆的に膨張できることを意味することが好ましい。好ましい実施態様において、本発明の膨張性中空パーツは、その非膨張状態の外周の少なくとも110%、115%、120%、140%、160%、180%、200%、400%、600%、800%、1000%、1200%、1400%、1600%、1800%まで、あるいは少なくとも2000%まで膨張できる。好ましくは、本発明に基づく膨張性中空パーツは、その非膨張状態において、3、2.5、2.0、1.5、1、0.9、0.8、0.7、0.6、0.5、0.4、0.3、0.2cmよりも小さい、あるいは0.1cmよりも小さい内径を有する。最も好ましくは、その非膨張状態において、その最も狭い領域にて測定した場合、内径は1cmより小さい。] [0057] 本発明に基づく膨張性中空パーツは、多孔質である、および/またはその表面にマイクロキャビティを有することが更に好ましい。本明細書で用いる場合、「多孔質である」または「ポロシティ」は、材料の特性を意味する。材料が「多孔質である」場合、それは孔、即ち、材料内に散在する多くの空所を有する。好ましくは、孔は、材料の外側表面または内側表面に向かって開いているだけである。従って、孔は、材料の外側表面と内側表面とを流動的に連絡する流出型の孔ではないことが好ましい。好ましくは、材料は、その表面においてポロシティのみ示す。隣り合う孔、特に表面の孔は、特定の材料を用いる場合に自動的に生じる、あるいは当業者に既知の種々の掘削またはアブレーション技術によって形成されうることが更に好ましい。好ましくは、本発明に基づく中空パーツの材料は、マクロポロシティ、メソおよび/またはミクロポロシティを有し、マクロポロシティは、直径が800nm、700nm、600nm、500nm、400nm、300nm、200nm、100nmと等しいもしくはそれよりも大きい、あるいは50nmと等しいもしくはそれよりも大きい孔の存在を意味し、メソポロシティは、直径が2nmより大きいまたはそれと等しいおよび50nmより小さい孔を意味し、かつミクロポロシティは、直径が2nmより小さい孔を意味する。最も好ましくは、本発明の膨張性中空パーツは1μmの最大孔サイズを有する。ポロシティを、電子顕微鏡のような顕微鏡を用いて、材料の代表的な断面における孔径を測定することによって、過度の負担をかけずに測定できる。好ましくは、本発明に基づく膨張性中空パーツのポロシティは、エタノールに対して透過性であるようなものである。尚、本明細書で用いる場合、ポロシティは、その非膨張状態、即ち弛緩状態における膨張性中空パーツのポロシティを意味する。膨張性中空パーツを製造するために用いられる材料全体は多孔質であると考えられているが、表面領域のみ、好ましくは外側表面が、示したマクロ、メソまたはミクロポロシティを示すことも可能である。] [0058] 説明したように、本発明の膨張性中空パーツの材料は、その表面にマイクロキャビティを有することが好ましい。これは、材料表面が粗く、少なくとも2nm、10nm、100nm、1μm、10μm、20μm、30μm、40μm、50μm、60μm、70μm、80μm、90μm、または少なくとも100μmの平均粗さ高さを有することを意味する。粗さ高さは、材料の表面凹凸の平均高度である(図6参照)。該材料の平均粗さ高さは膨張状態において、本発明に基づく膨張性中空パーツの弛緩状態におけるよりも、少なくとも1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、2.0、2.1、2.2、2.3、2.4、2.5、3.0、3.5、4.0、4.5、5.0倍小さいことが好ましい。] 図6 [0059] 孔は細長くて、幅より深さの方が大きいことが一般的に好ましい。従って、孔サイズは、粗さ高さより小さいことが好ましい。好ましい表面ポロシティは10μm〜40μmの間の孔を有する。より好ましくは、平均表面ポロシティが、10μm〜40μmの間であり、かつ材料表面が、少なくとも10μm、12μm、14μm、16μm、18μmまたは20μmの平均粗さ高さを有する。もう1つの実施態様において、平均表面ポロシティは、2μm〜40μmの間であり、かつ中空パーツは、40μm、45μm、50μm、60μm、70μm、80μm、90μm、100μm、150μm、200μm、250μm、300μmまたは350μmの最大深さを有するマイクロキャビティを有する。] [0060] 好ましくは、本発明の膨張性中空パーツの壁厚さは200μmと1000μmとの間であり、かつ中空パーツは、100nm、1μm、10μm、20μm、30μm、40μm、50μm、60μm、70μm、80μm、90μmまたは100μmの最大深さを有するマイクロキャビティを有する。膨張性中空パーツはその非膨張状態において、2mm、1mm、0.9mm、0.8mm、0.7mm、0.6mm、0.5mm、0.4mm、0.3mm、0.2mmより小さい、あるいは0.1mmより小さい壁強度を有することも好ましい。もう1つの好ましい実施態様において、本発明の膨張性中空パーツに含まれるマイクロキャビティの最大深さとその中空パーツの壁の厚さとの比率は、0.5:1、好ましくは0.01〜0.4の間:1である。] [0061] 膨張性中空パーツの表面におけるマイクロキャビティを、例えば砂、ガラスビーズまたは水で表面を破壊することによって形成することができる。マイクロキャビティを、レーザーまたはプラズマ切削技術を用いて切り込むことが好ましい。例えば、本発明の膨張性中空パーツの適当な材料組成物を選択することによって、孔サイズを調節することができる。例えば、1999年3月31日の膜科学雑誌第155巻第1号の第79−99頁にて公開されている、スティーブ・ジョンズらによる「多孔質ラテックス複合膜:製造および特性」なる記事にて、詳細な指示を見つけることができる。孔および/またはマイクロキャビティを形成するために、本発明の膨張性中空パーツの材料、例えばラテックス組成物を、キャスト前に機械的に発泡させても、機械的に穴を開けてもよく、あるいはそれをキャストする前に、後に溶解または消失される一時的な充填剤を材料内に配置してよい。] [0062] 本発明に基づく膨張性中空パーツを製造するための、上記の好ましいポロシティおよび/またはマイクロキャビティを有する材料の使用は、本発明の膨張性中空パーツをその膨張状態において生理活性物質で被覆する場合に、生理活性物質が、膨張性中空パーツの孔および/またはマイクロキャビティに効率的に入るという驚くべき効果をもたらす。] [0063] 被覆工程の後、本発明に基づく膨張性中空パーツが弛緩している時、思いがけないことに、多量の生理活性物質が中空パーツの孔、好ましくは表面の孔、および/またはマイクロキャビティ内に存在することに気付いた(図7も参照)。孔および/またはマイクロキャビティは、生理活性物質を、本発明の膨張性中空パーツから剥がれ落ちることから、あるいは早くに取れてなくなることから守る。従って、例えば、本発明の膨張性中空パーツによって少なくとも部分的に覆われているバルーンカテーテルを、薬物、薬剤または化合物の局所的投与に用いることができる。以下で説明するように、より一層の医療効果を得るために、ステントも本発明の膨張性中空パーツと連結して用いることができる。更に、機械的応力または溶媒露出のせいで、生理活性物質が早くに失われることはほとんどないため、薬物、薬剤または化合物のより高い組織濃度を達成できる。本発明の膨張性中空パーツが標的箇所にて膨張しており、かつ罹患血管または臓器領域が本発明の膨張性中空パーツの膨張している表面と接触させられている場合、生理活性物質は有効に放出される。生理活性物質のごく少量しか血流へ放出されないため、全身毒性は減少し、生理活性物質−好ましくは抗再狭窄剤、抗炎症剤または抗血栓症剤−の治療可能比(効果/毒性)は向上する。更に、罹患組織に到達できる生理活性物質の濃度増加のおかげで、疾患組織にて単一の治療が、患者のよりよい薬剤服用遵守を満足させうる。] 図7 [0064] 従って、1つの実施態様において、少なくとも1つの生理活性物質を、該抗および/または該マイクロキャビティ内に配置する。好ましくは、少なくとも1種の生理活性物質および該マトリックス化合物を該孔および/または該マイクロキャビティ内に配置する。生理活性物質および要すればマトリックス化合物の10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%よりも多くまたは90%よりも多くが、膨張性中空パーツの外側表面の孔および/またはマイクロキャビティ内に配置されている、本発明の膨張性中空パーツが好ましく、好ましくは、本発明の膨張性中空パーツがその弛緩状態にある時にそうである。特に好ましい実施態様において、該少なくとも1種の生理活性物質の総重量の少なくとも80%、あるいは好ましくは少なくとも90%よりも多くが、該孔および/または該マイクロキャビティ内にあり、かつその弛緩状態にて、発明の中空パーツの弾性生体適合材料の表面に(例えば図7B参照)に残部がある。孔および/またはマイクロキャビティ内に配置されているそれぞれの量は、生理活性物質の適用の間、膨張性中空パーツの膨張を増大させることによって、かつ/あるいはマイクロキャビティの深さならびに/または孔の数およびサイズを増加させることによって、増加させることができる。この好ましい実施態様の1つの技術的効果は、本発明に基づく膨張性中空パーツがその弛緩状態にある時、生理活性物質が機械的および化学的な応力からよりよく保護されることである。] 図7B [0065] 驚くべきことに、細長マイクロキャビティが有利な特徴を示すことが示され、その特徴、そのようなマイクロキャビティを有する膨張性中空パーツがその非膨張状態にある場合、細長マイクロキャビティは基本的に閉じており、かつ中空パーツを膨張させる時、細長マイクロキャビティはかなりの程度開く。この有利な特徴は、実施例においてならびに図9、11、14、20および21においても示されている。従って、本発明の膨張性中空パーツの好ましい実施態様において、マイクロキャビティは細長い。好ましくは、細長マイクロキャビティを、三日月形溝、波状溝、円形溝、楕円形溝、1つまたはそれよりも多くの湾曲を有する溝、真っ直ぐな溝、分岐している溝およびそれらの組み合わせから成る群から選択する。1つの好ましい実施態様において、細長マイクロキャビティは、0.1mm、0.2mm、0.3mm、0.4mm、0.5mm、0.6mm、0.7mm、0.8mm、0.9mm、1mm、2mm、3mm、4mm、5mm以下、または6mm以下の長さを有する。マイクロキャビティが穴であるか溝であるかに関係なく、それらの深さは5μmと500μmとの間であることが好ましく、そのことは、以下で更に詳細に説明するように、マイクロキャビティの中に装填されていることが好ましい生理活性物質の良好な装填能力および良好な機械的強度を可能にする。既に説明したように、キャビティは中空パーツの表面を貫通しないことが好ましく、従って、キャビティの深さは、本発明の膨張性中空パーツの壁の厚さよりも小さいことが好ましい。] [0066] 本明細書の実施例および図面にて示すように、細長マイクロキャビティは、中空パーツの膨張に応じて開閉する能力を有する。中空パーツがその弛緩形態、即ち非膨張形態である場合、細長マイクロキャビティの表面開口部は閉じている。従って、膨張性中空パーツがその非膨張状態にある時、中空パーツに含まれているマイクロキャビティは実質的に閉じていることが好ましい。「実質的に閉じている」は、マイクロキャビティの表面開口部の2つの対向するフリンジの間の距離が、マイクロキャビティの深さの10%、20%よりも小さい、およびより好ましくはその30%よりも小さいことを意味する。「実質的に閉じている」マイクロキャビティ内に配置されている薬剤活性化合物は、中空パーツの膨張時に「開いている状態(opened−up)」を有するマイクロキャビティ内に配置されている同じ薬剤活性化合物の同じ量よりも、マイクロキャビティから約1.2倍、1.3倍、1.5倍、2倍または3倍より早く溶出されることが好ましい。普通の当業者はそのような放出運動をどのように測定するのか知っており、1つの好ましい方法を、以下で実施例においても提供する。好ましくは、膨張性中空パーツを膨張させる場合、好ましくは、その直径が、膨張性中空パーツがその非膨張状態において有する直径の少なくとも1.25倍のまで膨張させる場合、マイクロキャビティは開く。「開く」は、マイクロキャビティの表面開口部の2つの対向するフリンジの間の距離が増加することを意味する。] [0067] 本発明の膨張性中空パーツが膨張している時、本発明の膨張性中空パーツのマイクロキャビティは、膨張性中空パーツの表面から突出するフリンジを形成することも好ましい。これは、図12、13、14および20にも示されている。] [0068] 中空パーツの弾性生体適合材料が、例えば図18および19に図示するような傾いたマイクロキャビティを有する場合、本発明の膨張性中空パーツを、生理活性物質のより高い濃度を標的組織へ届けるように更に最適化できることが分かった。従って、マイクロキャビティは、中空パーツの表面に対して傾いていることが好ましく、膨張性中空パーツの長手軸の方向に傾いていることがより好ましい。] 図18 [0069] 傾斜マイクロキャビティは、それらが表面、即ちマイクロキャビティの最も深い窪み通過する線に対して傾いている限り、いずれの3次元形状でも有することができ、かつ膨張していない膨張性中空パーツ内のマイクロキャビティの開口部は、中空パーツの表面に対して垂直でなく、即ち表面法線ではない。傾斜は、機械応力(例えば剥脱)および溶媒露出による生理活性物質の早すぎる損失を防ぐ。] [0070] 従って、好ましい実施態様において、本発明の中空パーツは、その表面に傾斜マイクロキャビティを有する。この趣旨における「傾斜」なる用語は、好ましくはチューブの形状を有するマイクロキャビティの体積が、マイクロキャビティの開口部の中心を通って走る表面法線に対して少なくとも10°、20°、30°、40で°、少なくとも45°またはそれより大きい角度で傾いていることを意味する。好ましくは、マイクロキャビティは、例えば図18および19に図示するように、膨張性中空パーツの長手軸に対して傾いている。例えばステント上にある本発明の治療用中空パーツを体腔内に挿入するように用いる場合、マイクロキャビティは、膨張性中空パーツが挿入される方向へ軸方向に対称的に向いていることが最も好ましい(例えば図9A参照)。上記のように、本発明の膨張性中空パーツを静脈、動脈などのような体腔に挿入する場合、傾斜孔および/またはマイクロキャビティは、生理活性物質の洗い流しおよび剥げ落ちを防ぐ。] 図18 [0071] 傾斜マイクロキャビティの2つの特に好ましい実施態様を図18および19に図示する。図18に図示するマイクロキャビティを有する中空パーツは、図面に示した方向に体腔の中へ挿入することが好ましい。図19に図示する別の好ましい実施態様を、図面に示すように以下の2つの方向の一方の方向に、体腔内の標的箇所へ挿入して、運搬することが好ましい。] 図18 図19 [0072] 1つの好ましい実施態様において、本発明の膨張性中空パーツの表面は、形状および/またはキャビティ深さが異なる、少なくとも2つの種類のマイクロキャビティを有する。好ましい形状を図16に図示する。図17は、この実施態様の限定しない実施例を示す。この実施態様では、膨張性中空パーツの表面構造によって、生理活性物質の放出運動を制御する。この実施態様の1つの利点は、それが、中空パーツの膨張の程度によって制御される、例えば複数相の物質放出運動を可能にすることである。例えば、1つの好ましい実施態様において、本発明の膨張性中空パーツは、2つの生理活性物質を有し、1つの生理活性物質はマイクロキャビティの第1型に配置され、かつ第2生理活性物質はマイクロキャビティの第2型に配置されており、かつキャビティの第1型および第2型は、それらのキャビティ深さおよび/または形状が異なり、好ましくは、第2キャビティ型のキャビティ深さは、第1キャビティ型のキャビティ深さよりも、約10%、20%、50%、60%、80%、90%、100%、250%、300%またはそれより深い。2つの生理活性物質、即ち2つの医薬物質が本発明の膨張性中空パーツを用いて投与されるべきである場合で、かつ該医薬物質はそれらの溶解性が異なる、ならびに/または生理活性物質と接触させる標的組織によって吸収されるそれらの能力が異なる場合に、本発明の膨張性中空パーツのこの特定の実施態様は、特に適当である。第2生理活性物質よりも親水性である第1生理活性物質の(例えば体内の流体における)早くの溶解を防ぐために、第1生理活性物質をより深いマイクロキャビティに選択的に充填することができ、かつ第2生理活性物質をより浅いキャビティに選択的に充填することができる。更に、2つの薬剤物質を、一時的な移動を伴う標的箇所にて放出することが望ましくてよい。従って、2つの異なる薬剤をマイクロキャビティの2つの異なる型に配置する場合、そのマイクロキャビティはそれらのキャビティ深さが異なっており、より浅いマイクロキャビティ型に配置されている薬剤は、中空パーツの膨張の間、より深いマイクロキャビティ型に配置されている薬剤よりも早く放出される。当業者は、膨張性中空パーツをどのように製造するかについてよく理解しており、好ましくはマイクロキャビティの少なくとも2つの異なる型を有するチューブ状膨張性中空パーツであって、マイクロキャビティのその型はそれらのキャビティ深さが異なり、かつマイクロキャビティのそれぞれの型を、それぞれの生理活性物質で選択的に充填する。1つの実施例において、上記のようにマイクロキャビティの異なる種類の表面パターンを、本明細書の以下でも説明するように、異なるレーザー出力設定および/または露出時間を用いて、アブレーション技術により形成することができる。1つの特に好ましい方法において、上記のような膨張性中空パーツを、第1に形成(例えば熱的処理(例えばレーザー)、機械的処理(例えば掘削)または化学的処理(例えばエッチング))し、かつマイクロキャビティの第1型を充填し、次にマイクロキャビティの第2型を形成および充填することによって作り出す。疎水性および親水性の生理活性化合物を用いてマイクロキャビティを充填する場合、キャビティの充填は、例えば浸漬または噴霧によって起こすことができ、1つの実施態様においては、膨張性中空パーツが非膨張状態である間に充填を実施してもよい。] 図17 [0073] 先に説明した傾斜マイクロキャビティを生成するために、弾性生理活性物質の熱的処理(例えばレーザー、成形)または機械的処理(例えば掘削)を用いることもできる。レーザーを用いる場合、マイクロキャビティを形成するために非常に短いパルスおよびエネルギーのみを用いるべきであることを、本明細書にて示した(以下の更なる情報および実施例も参照)。従って、熟練した職人は、膨張性中空パーツの表面にあるマイクロキャビティの特定の型から成る構造を作り出すことができ、その後彼は、例えば、Partrige Hill、2006年、1−177:第2版のバーガーらの「超音波液体噴霧:理論および応用」にて説明されているような、例えば噴霧または印刷技術を用いて、それぞれのマイクロキャビティを異なる生理活性物質で充填することができる。] [0074] 本発明の膨張性中空パーツの表面にてマイクロキャビティを挿入するための機械的または熱的手段を用いる場合、中空パーツがその弛緩状態、即ち非膨張状態にある時、要すれば、該少なくとも1種の生理活性物質によるマイクロキャビティの充填および形成も実施できる。好ましくは、本発明の膨張性中空パーツの膨張時に開くマイクロキャビティを、押し上げ式蓋が形成されるように形成する。本明細書で先に記載したように、傾斜マイクロキャビティを形成することによって、押し上げ式蓋を作ることができる。] [0075] 当業者は、過度の負担なく、どれほどの生理活性物質が孔および/またはマイクロキャビティ内に配置されているかを決定できる。1つの実施例において、顕微鏡、好ましくは電子顕微鏡を用いて、孔および/またはマイクロキャビティ内に配置されている生理活性物質の平均量対、残りの表面に付着している量を決定する(図7参照)。この顕微鏡手法のために、本発明の膨張性中空パーツを通る代表的な断面を用いる。別の実施態様において、孔および/またはマイクロキャビティ内に配置されている生理活性物質の量を、生理活性物質の溶出を測定することによって決定できる。それによって、当業者は、一定の時間の期間における、膨張している中空パーツ対膨張していない中空パーツからの溶出可能な生理活性物質の量がどのくらいかを比較する。例えば、1つの実施例において、その弛緩状態において、同一の実験条件(同一温度、同一溶媒、溶媒に露出している表面の同一領域)のもとで、所定の時間の期間に、本発明に基づく膨張性中空パーツから溶出しうる生理活性物質の量が、膨張性中空パーツがその膨張状態にある時に溶出しうる量よりも80%少ない場合、それは、生理活性物質の80%が孔内および/またはマイクロキャビティ内に配置されていることを規定する。本明細書で用いる場合、「膨張状態」は、本発明の膨張性中空パーツが、その非膨張状態のその外周の少なくとも110%、115%、%120%、140%、160%、180%、200%、400%、500%、600%、800%、1000%、1200%、1400%、1600%、1800%まで、あるいは少なくとも2000%、好ましくは少なくとも500%まで膨張している状態を意味する。本明細書で用いる場合、「外周」は、膨張性中空パーツの考えられる最も大きな外周を意味する。最も好ましくは、内部に、即ち本発明の膨張性中空パーツの内腔の中に嵌る、考えられる最も大きな仮想の半球の外周を用いる。生理活性物質の何パーセントが該孔内および/またはマイクロキャビティ内に配置されているかを決定する場合、本発明の膨張性中空パーツの2つの比較可能な複製品を溶媒浴にて適当な溶媒に、好ましくは1、2、3、4、5、6、7、8、9または10分間沈めることが好ましい。溶媒を、蒸留水、リン酸緩衝液、全血、血清および、アルコール、好ましくはエタノールのような有機溶媒からなる群から選択してよい。孔内および/またはマイクロキャビティ内に配置されている生理活性物質の量を測定する場合に用いられうる最も好ましい試験条件は、5分の時間周期、室温および、その非膨張(即ち弛緩)状態の外周の400%と600%との間まで、および最も好ましくは約500%まで膨張している中空パーツと、その弛緩状態にある中空パーツとの比較を含む。] 図7 [0076] 本発明の更なる好ましい実施態様は、生理活性物質の10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%よりも多くが、または90%よりも多くが、または全てが、膨張性中空パーツの内側表面の孔内および/またはマイクロキャビティ内に配置されている、本発明の膨張性中空パーツである。以下でも説明するように、膨張性中空パーツを生理活性物質で被覆した後、それを裏返すことによって、そのような好ましい実施態様を得ることができる。当業者は、上記のように、孔内および/またはマイクロキャビティ内に配置されている生理活性物質の量を決定することができる。内側が被覆されている膨張性中空パーツは、保管および/または運搬用の医療機器または生体試料を覆うために、特に有用である(以下の説明および図4も参照)。] 図4 [0077] 本発明のもう1つの好ましい実施態様は、生理活性物質の10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%よりも多くが、または90%よりも多くが、膨張性中空パーツの内側および外側表面の孔内ならびに/またはマイクロキャビティ内に配置されている、本発明の膨張性中空パーツである。] [0078] 第1生理活性物質の10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%よりも多くが、または90%よりも多くが、または全てが、膨張性中空パーツの内側表面の孔内および/またはマイクロキャビティ内に配置されており、かつ第2生理活性物質の50%よりも多くが、および好ましくは上記の第1生理活性物質について規定されているのと同じ低い方の境界値よりも多くが、膨張性中空パーツの外側表面の孔内および/またはマイクロキャビティ内に配置されている、本発明の膨張性中空パーツも好ましい。] [0079] 本発明の膨張性中空パーツが孔および/またはマイクロキャビティを有する場合、マイクロキャビティの深さならびに/または孔の数およびサイズは、本発明の膨張性中空パーツが、その非膨張状態において、平方ミリメートル表面あたりのそれぞれの生理活性物質の少なくとも0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、2、3、4、5、または少なくとも6μgを有するようにすることが好ましい。好ましくは、それは、その非膨張状態において、平方ミリメートル表面あたり、それぞれの生理活性物質の少なくとも6μgを有し、生理活性物質の10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%よりも多くが、または90%よりも多くが、または全てが、膨張性中空パーツの孔内および/またはマイクロキャビティ内に配置されている。もう1つの実施態様において、本発明の中空パーツは、その非膨張状態において平方ミリメートル表面あたり、それぞれの生理活性物質の少なくとも3μgを有することが好ましく、生理活性物質の10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%よりも多くが、または90%よりも多くが、または全てが該膨張性中空パーツの孔内および/またはマイクロキャビティ内に配置されている。もう1つの実施態様において、本発明の中空パーツは、その非膨張状態において平方ミリメートル表面あたり、それぞれの生理活性物質の少なくとも3μgを有することが好ましく、生理活性物質の10%、20%、30%、40%、50%、60%、70%、80%よりも多くが、または90%よりも多くが、または全てが該膨張性中空パーツの孔内および/またはマイクロキャビティ内に配置されており、該孔および/または該マイクロキャビティは中空パーツの外側表面にある。] [0080] 上記のように、本発明の膨張性中空パーツは、アモルファスポリマーを含んで成る、あるいはそれから成ることが好ましい。より好ましい実施態様において、本発明に基づく膨張性中空パーツの弾性生体適合材料は、以下から成る群から選択される材料から成る、それを含んで成る、または基本的にそれから成る:] [0081] ラテックス、ポリバレロラクトン、ポリ−ε−デカラクトン、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリラクチド、ポリグリコライド、ポリラクチドとポリグリコライドとの共重合体、ポリ−ε−カプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリヒドロキシブチレート、ポリヒドロキシバリレート、ポリヒドロキシブチレート−コ−バリレート、ポリ(1,4−ジオキサン−2,3−ジオン)、ポリ(1,3−ジオキサン−2−オン)、ポリ−パラ−ジオキサノン、ポリ酸無水物、ポリマレイン酸無水物、ポリヒドロキシメタクリレート、フィブリン、ポリシアノアクリレート、ポリカプロラクトンジメチルアクリレート、ポリ−β−マレイン酸、ポリカプロラクトンブチルアクリレート、オリゴカプロラクトンジオールおよびオリゴジオキサノンジオールで作ったマルチブロックポリマー、PEGおよびポリブチレンテレフタレートから作ったポリエーテルエステルマルチブロックポリマー、ポリピボトラクトン、ポリグリコール酸・トリメチルカーボネート・ポリカプロラクトングリコリド、ポリ(g−エチルグルタメート)、ポリ(dth−イミノカーボネート)、ポリ(dte−コ−dt−カーボネート),ポリ(ビスフェノールA−イミノカーボネート)、ポリオルトエステル、ポリ−グリコール酸−トリメチルカーボネート、ポリトリメチルカーボネート・ポリイミノカーボネート、ポリ(n−ビニル)−ピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリエステルアミド、グリコライズドポリエステル、ポリリン酸エステル、ポリホスファゼン、ポリ(p−カルボキシフェノキシ)プロパン]、ポリヒドロキシペンタン酸、ポリエチレンオキシドプロピレンオキシド、ポリウレタン、アミノ酸を含んで成るポリウレタン、ポリエチレンオキシドのようなポリエーテルエステル、ポリアルケンオキサレート、脂質、カラギーナン、フィブリノゲン、デンプン、コラーゲン、プロテイン系ポリマー、ポリアミノ酸、ゼイン、ポリヒドロキシアルカノエート、ペクチン酸、アクチン酸、カルボキシメチルサルフェート、アルブミン、ヒアルロン酸、キトサン、ヘパランサルフェート、ヘパリン、コンドロイチンサルフェート、デキストラン、β−シクロデキストリン、PEGおよびポリプロピレングリコールを含んで成る共重合体、アラビアゴム、グアー、ゼラチン、コラーゲン−n−ヒドロキシスクシンイミド、リン脂質、ポリアクリル酸、ポリアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリエーテルアミド、ポリエチレンアミン、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリカーボウレタン、ポリビニルケトン、ポリビニルハロゲン化物、ポリビニリデンハロゲン化物、ポリビニルエーテル、ポリイソブチレン、ポリビニル官能基を含んで成る芳香族化合物、ポリビニルエステル、ポリビニルピロリドン、ポリオキシメチレン、ポリテトラメチレンオキシド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエーテルウレタン、シリコン−ポリエーテルウレタン、シリコン−ポリウレタン、シリコン−ポリカーボネート−ウレタン、ポリオレフィン−エラストマー、epdm−ゴム、フルオロシリコーン、カルボキシメチルキトサン、ポリアリールエーテルエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレンテレフタレート、ポリバリレート、カルボキシメチルセルロース、セルロース、レーヨン、レーヨントリアセテート、ニトロセルロース、セルロースアセテート、ヒドロキシエチルセルロース、セルロースブチレート、セルロースアセテートブチレート、エチルビニルアセテート、ポリスルホン、エポキシ樹脂、abs−樹脂、ポリシロキサンのようなシリコーン、ポリジメチルシロキサン、ポリビニルハロゲン、セルロース−エーテル、セルロース−トリアセテート、その共重合体混合物およびその誘導体。本明細書で用いる場合、「誘導体」なる用語は、1つまたはそれよりも多くの化学反応によって、親化合物または分子から作られた化学化合物または分子を意味する。しかしながら、好ましくは、親分子は、「誘導体」内のその構造内に依然として含まれている必要がある。更に、化合物がポリマー内に含まれている場合、誘導体は、親化合物または親モノマーの分子重量の2倍以下である分子量を有することが好ましい。] [0082] より好ましい実施態様において、本発明に基づく膨張性中空パーツの弾性生体適合材料を、天然ゴム、合成ポリイソプレン、イソブチレンおよびイソプレンの共重合体、ハロゲン化ブチルゴム、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエンゴム、ポリブタジエンとアクリロニトリルとの共重合体、ハロゲン化ニトリルゴム、クロロプレンゴム、ポリクロロプレン、ラテックス、ネオプレン、バイプレンからなる群から選択する。もう1つの好ましい実施態様において、弾性生体適合材料を、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、エピクロロヒドリンゴム、ポリアクリルゴム、シリコーンゴム、フルオロシリコーンゴム、フルオロエラストマー、パーフルオロエラストマー、ポリエーテルブロックアミド、クロロスルホン化ポリエチレン、エチレン−ビニルアセテート、レシリンプロテインおよびエラスチンプロテインのような、硫黄加硫によって硬化させることができない飽和ゴムから選択する。更に、カーボンブラックまたはシリカのどちらかを、体積で約30パーセントの濃度まで、本発明に基づく膨張性中空パーツの弾性生体適合材料に添加してよく、それは約2つ〜3つのファクターによってゴム材料の弾性係数を高める。] [0083] 最も好ましい実施態様において、本発明に基づく膨張性中空パーツの弾性生体適合材料はラテックスであり、特に、低刺激性である、またはイソプレンである、グアユール(Parthenium argentatum)ラテックスである。ラテックスを材料として用いる場合、適当なポロシティは当然形成されるため、中空パーツ材料が表面ポロシティを有する場合、ラテックスは特に好ましい。] [0084] 本発明の更なる好ましい実施態様は、生理活性物質を以下からなる群から選択する、本発明に基づく膨張性中空パーツである:血管収縮剤、血管拡張剤、筋肉弛緩剤、抗真菌薬、細胞毒性薬、細胞毒性薬のプロドラッグ、ウィルス増殖抑止剤、マイトジェンの生理的または薬理的抑制剤、細胞増殖抑制剤、化学療法薬、副腎皮質安定剤(adrenocorticostatic)、β−抗アドレナリン剤、アンドロゲンまたは抗アンドロゲン、抗貧血薬、同化剤、麻酔薬、中枢神経興奮剤、抗アレルギー薬、不整脈治療剤、抗アルテロ硬化剤(antiarterosclerfotic)、抗生物質、抗線維素溶解薬、抗けいれん薬、血管形成阻害薬、抗コリン作用薬、酵素、コエンザイム、抗ヒスタミン薬、降圧剤、抗低血圧薬、抗凝血剤、防腐剤、抗出血剤、ベータ受容体拮抗薬、カルシウム・チャネル拮抗薬、抗筋無力剤、消炎剤、解熱剤、グルココルチコイド、止血薬、免疫グロブリンまたはその断片、ケモカイン、マイトジェン、細胞分化因子、ホルモン、免疫抑制剤、免疫刺激剤、電解質コルチコイド、麻酔薬、ベクター、ペプチド、(パラ)−交感神経作用薬、(パラ)−交感神経遮断薬、プロテイン、細胞、鎮静剤、鎮痙薬、創傷治療物質およびそれらの組み合わせ。] [0085] より好ましい実施態様において、膨張性中空パーツの生理活性物質を以下から成る群から選択する:RNA−オリゴヌクレオチド、DNA−オリゴヌクレオチド、β−エストラジオール、1,11−ジメトキシカンチン−6−オン、12−ベータ−ヒドロキシプレグナジエン3,20−ジオン、13,18−デヒドロ−6−アルファ−シネシオイルオキシシャパリン、14−デヒドロアグロスチスタチン、17−ヒドロキシアグロシチスタチン、1−ヒドロキシ−11−メトキシカンチン−6−オン、2−クロロ−デオキシアデノシン、3−デアザアデノシン、4,7−オキシシクロアニソメリン酸、4−ヒドロキシオキシシクロホスホアミド、血小板凝集抑制薬、カプトプリルのようなace阻害薬、アセメタシン、アセチルビスミオンB、アクラルビシン、アクチノマイシン、アデメチオニン、アドリアマイシン、エスチン、アフロモソン、アグロスケリン、アグロスチスタチン、アカゲリン、アルデスロイキン、アミドロン、アミノグルテチミド、アムサクリン、アナキンラ、アナストロゾール、アネモニン、アンギオペプチン、アノプテリン、アンチミコチカ(antimykotika)、クロロキンのような抗原虫薬、アンチセンスオリゴヌクレオチド、アンチトロンビン、抗血栓薬、アポシマリン、アポトーシス抑制剤、p65のようなアポトーシス調節剤(apoptosis modulators)、アルガトロバン、アリストラクタムaii、アリストロキア酸、アスコマイシン、アスパラギナーゼ、アスピリン、アトルバスタチン、オーラノフィン、アザチオプリン、アゼラスチン、アジスロマイシン、バッカチン、バッカリノイドB1、B2、B3およびB7、バシトラシン、バフィロマイシン、バリングトゲノール−C21−アンゲレート、バシリキシマブ、バチマスタット、ベンダムスチン、ベンゾカイン、ベルベリン、ベタメタゾン、ベツリン、ベツリン酸、ベバシズマズ、bfgf−拮抗剤、ビロボール、ビオレスト、ビスパルセノリジン、ビバリルジン、ブレオマイシン、b−myc−アンチセンス、ボムブレスタチン、ボセンタン、ボスウェリア酸、ブルセアノールA、BおよびC、ブルセアンチノシドC、ブリオフィリンA、ブスルファン、c myc 特定のアンチセンスオリゴヌクレオチド、カドヘリン、カンプトテシン、カペシタビン、カルボプラチン、カルムスチン、セファクロル、セファゾリン、セホチキシン(cefotixin)・トブラマイシン、セレコキシブ、セファランチン、セリバスタチン、CETP−阻害剤、チェリブリンクロライド、クロラムブシル、リン酸クロロキン、シクトキシン、シグリタゾン、シラザプリル、シロスタゾール、シプロフロキサシン、シスプラチン、クラドリビン、クラリスロマイシン、クロトリマゾール、コルセミド、コルヒチン、コンカナマイシン、コロナリンA、B、CおよびD、クマジン、シクロオキナーゼ−2−阻害剤、C−プロテアーゼ阻害剤、C−型ナトリウム利尿ペプチド(cnp)、クドライソフラボンa、クルクミン、シクロホスファミド、シクロスポリンA、シマリン、シタラビン、サイトカラシンA−E、サイトカイニン阻害剤、D−24851(カルビオケム)、ダカルバジン、ダクリズマブ、ダクチノマイシン、ダフノレチン、ダプソン、ダウノルビシン、デオキシソロスパミン、デスアセチルビスミオンA、脱硫化およびn−再アセチル化ヘパリン(ヘモパリン(登録商標))、デキサメタゾン、ジクロフェナク、ジクロキサシリン、抗増殖化合物、抗腫瘍化合物、ジヒドロニチジン、ジヒドラスアンバラエンシン(dihydrousambaraensin)、ジソピリミド、ジサルフェラム(disulferam)、ドセタキセル、ドキソルビシン、デュナイマイシン、エフサンチンA、エイコサノイド、エリプチシン、エナラプリル、エンドセリン拮抗薬エノキサパリン、エピカテキンガラート、エピガロカテキンガラート、エピルビシン、エポチロンAおよびB、エリスロマイシン、エストラジオール、エストラジオール安息香酸エステル、エストラジオールシピオネート、エストラムスチン、エストリオール、エストロン、エタネルセプト、エチニルエストラジオール、エトボシド、エトポシド、エベロリムス、エクシサニンAおよびB、エキセメスタン、ファクター、Xa−阻害剤抗体(inhibitor antibody)、フィルグラスチム、フレカイニド、フラシトシン、フルダラビン、フルダラビン−5’−リン酸二水素、フルオロウラシル、フルオロブラスチン、フルバスタチン、ホリマイシン、フォルメスタン、ホスフェストリール、フリー核酸、ガンシクロビルおよびジドブディン、ゲムシタビン、ゲンタマイシン、組織−プラスミノーゲン−アクチベーター、ガラキノサイド、ギンクゴール、ギンクゴール酸、グリコシド1a、gpIIb/IIIa−血小板膜受容体、グリセオフルビン、グアニジルシクラーゼ刺激薬、メタロプロテイナーゼ−1および2の阻害剤、ハロフジノン、ヘレナリン、ヘパリン、ヒルジン、ヒスタミン拮抗薬、ヒドロコルチゾン、ヒドロキシアノプリテン、ヒドロキシカルバミド、ヒドロキシクロロキン、ヒドロキシウサムバリン、イブプロフェン、イダルビシン、イホスファミド、igf−1、インダノシン、インジシン、インジシン−n−オキシド、インドメタシン、イノトジオール、インターフェロンA、イリノテカン、イソブチルマロートクロマノール、イソデオキシエレファントピン、イソ−リドガーマナル(iso−lridogermanal)、メイテンフォリオール、ジョサマイシン、ジャスチシジンAおよびB、カメバカウリンおよびヒッポカエスクリンのようなテルペノイド、カメバウニン、ケトコナゾール、ケトプロフェン、亜酸化炭素(mcs)およびその大環状オリゴマー、ラノグラスチム(r−hug−csf)、ラパコール、L−アルギニン、ラリシレシノール、ラレアチン、ラシオカーピン、レフルノミド、レトロゾール、ロイカメニンaおよびb、レボメントール、リドカイン、リリオデニン、リリオデニン、リシノプリル、ロムスチン、ロナゾラック、ロンギカウリンb、ロサルタン、ロバスタチン、ライコリジシン、マクロゴール、マロテリン、マロトクロマノール、マンソニン、マキロシドA、マルカンチンA、マルゲチン、メイタンシン、メトロキシプロゲステロン、メフェンアミン酸、メフロキン、メラトニン、メロキシカム、メルファラン、メルカプトプリン、メトトレキセート、メトキシラリシルシノール、メトキシソルビホリン、メトロニダゾール、ミコナゾール、ミデカマイシン、ミルテホシン、マイトマイシン、ミトキサントロン(mitoxanthrone)、ミトキサントロン、ミゾリビン、モフェブタゾン、モルグラモスチム(rhuGM−csf)、モルジドミン、モノクローナル、抗体、m−プレドニゾロン、マイトマイシン、ミコフェノール酸モフェチル、ミコフェノール酸、ミルテカイン、ナプロキセン、ナトリウムアウロタイオマラッド、イノトジオールのようなステロイド、NFkB、NF−kBまたはBcl−xL−アンチセンス−オリゴヌクレオチド、フェノポーテンのような非ステロイド化合物(nsaids)、ニフェジピン、ニムスチン、ニチジンクロリド、ニトロプルシド、ノコダゾール、ペンタエリスリチルテトラニトレートおよびシンドノエイミンのような一酸化窒素供与体、ノンイバミド、オリゴヌクレオチドを含んで成るウィルス粒子、ナイスタチン、o−カルバモイルフェノキシ酢酸、オバトジオリド、オキサセプロール。オキサシリン、オキサリプラチン、オキソウシンスニン、パクリタキセル、6−a−ヒドロキシ−パクリタキセル、パンクラチスタチン、pcnsリボザイム、トリアゾロピリミジンおよびセラミンのようなpdgf−拮抗薬、ペガスパラス(pegasparase)、ペグインターフェロンa−2b、ペニシラミン、ジクロキサシリンのようなペニシリン、ペントスタチン、ペリプロコシドa、フェニルブタゾンおよびアシクロビルのような抗ウィルス薬、ピオグリタゾン、ピロキシカム、ピタバスタチン、プラミノーゲン−アクチベーター阻害薬−1、プラミノーゲン−アクチベーター阻害薬−2、ポドフィロトキシン、ポドフィル酸−2−エチルヒドラジド、ポリドカノール、PPACK、プラバスタチン、プロブコール、プロカイニミド、プロカルバジン、プロピルヒドロキシラーゼ阻害剤、プロパフェノン、プロスタサイクリン、プロスタグランディン、プロタミン、プロトアネモニン、プロウロキナーゼ、サイコルビン、キニジン、キニーネ、ラパマイシン、レジェニロール、レステネーゼ(restenase)、レチノイン酸、r−ヒルジン、リシンa、ロシグリタゾン、ロスバスタチン、ロキシスロマイシン、s 100プロテイン、サンギナリン、スコポレクチン、スカルポネアチンC、セレクチン(サイトカイン拮抗薬)、セロトニンブロッカー、シコニン、シムバスタチン、シノコクリンAおよびB、シロリムス(ラパマイシン)、smc−プロリファレーション−阻害薬−2w、s−ニトロソ誘導体、ソマトスタチン、ソトロール、スファセリアクロメン、スピラマイシン、β−エストラジオール、β−ラパコン、β−シトステリン、スタチン、スタウロスポリン、スチゾフィリン、ストレブロサイド、ストレプトキナーゼ。ストリキノペンタミン、ストリキノフィリン、スルファサラジン、スルホンアミド、シリンガレシノール、タクロリムス、タモキシフェン、タクサマイリンaおよびb、タキソテール、ティーポリフェノール、テニポシド、テルビナフィン、テトラサイクリン、テゾセンタン、チオグアニン、チオプロテアーゼ阻害剤、チオテパ、トコフェロールトラニラスト、トメンファントピンAおよびB、トポテカン、トラニラスト、トランスレスベラトロール、トラピジル、テモゾロマイド、トレオスルファン、トレチノイン、トリアムシノロン、トリプトライド、トレアンドマイシン、トロプホスファミド、ツベイモシド、チルホスチンのようなチロシン−キナーゼ−阻害剤、ウンベリフェロン、ウロキナーゼ、ウルゾール酸、ウサムバレンシン、ウサムバリン、バルサルタン、バピプロスト、ジピリダモールのような血管拡張剤、VEGF−阻害剤、ベラパミル、ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシン、ビノレルビン、ビスミオンAおよびB、ビトロネクチン−受容体拮抗剤、ワルファリン、セファドロキシルのようなアンチビオチカ、ヤダンジオシドNおよびP、ゼオリン、その混合物ならびにその誘導体。] [0086] 更に好ましい実施態様において、本発明の膨張性中空パーツは、該膨張性中空パーツが孔および/またはマイクロキャビティを有するかどうかに関わらず、その非膨張状態において、平方ミリメートル表面あたり、生理活性物質の少なくとも0.5、0.6、0.7、0.8、0.9、1、2、3、4、5または少なくとも6μgを有する。] [0087] 記載したように、本発明の膨張性中空パーツは、要すればマトリックス化合物も含んで成ってよい。このマトリックス化合物は、例えば、生理活性物質に対する中空パーツの親和性および/または接着性を向上させるのに有用である。従って、マトリックス化合物を以下から成る群から選択する、本発明に基づく膨張性中空パーツが好ましい:ポリバレロラクトン、ポリ−ε−デカラクトン、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリラクチド、ポリグリコライド、ポリラクチドとポリグリコライドとの共重合体、ポリ−ε−カプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリヒドロキシブチレート、ポリヒドロキシバリレート、ポリヒドロキシブチレート−コ−バリレート(polyhydroxybutytate−co−valerate)、ポリ(1,4−ジオキサン−2,3−ジオン)、ポリ(1,3−ジオキサン−2−オン)、ポリ−パラ−ジオキサノン、ポリ酸無水物、ポリマレイン酸無水物(polymaleicacidanhydride)、ポリヒドロキシメタクリレート、フィブリン、ポリシアノアクリレート、ポリカプロラクトンジメチルアクリレート、ポリ−b−マレイン酸ポリカプロラクトンブチルアクリレート、オリゴカプロラクトンジオールとオリゴジオキサノンジオールとのマルチブロックポリマー、pegおよびポリブチレンテレフタレートで作ったポリエーテルエステルマルチブロックポリマー、ポリピボトラクトン、ポリグリコール酸・トリメチルカーボネート・ポリカプロラクトングリコリド、ポリ(g−エチルグルタメート)、ポリ(dth−イミノカーボネート)、ポリ(dte−コ−dt−カーボネート),ポリ(ビスフェノールa−イミノカーボネート)、ポリオルトエステル、ポリ−グリコール酸−トリメチルカーボネート、ポリトリメチルカーボネート、ポリイミノカーボネート、ポリ(n−ビニル)−ピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリエステルアミド、グリコライズドポリエステル、ポリリン酸エステル、ポリホスファゼン、ポリ(p−カルボキシフェノキシ)プロパン]、ポリヒドロキシペンタン酸、ポリ酸無水物、ポリエチレンオキシドプロピレンオキシド、ポリウレタン、骨格内にアミノ酸を有するポリウレタン、ポリエチレンオキシドのようなポリエーテルエステル、ポリアルケンオキサレート、脂質、カラギーナン、フィブリノゲン、デンプン、コラーゲン、プロテインを含んで成るポリマー、プロテイン、ポリアミノ酸、合成ポリアミノ酸、ゼイン、ポリヒドロキシアルカノエート、ペクチン酸、アクチン酸、カルボキシメチルサルフェート、アルブミン、ヒアルロン酸、キトサンおよびその誘導体、ヘパランサルフェートおよびその誘導体、ヘパリン、コンドロイチンサルフェート、デキストラン、β−シクロデキストリン、pegとポリプロピレングリコールとの共重合体、アラビアゴム、グアー、ゼラチン、コラーゲン−n−ヒドロキシスクシンイミド、リン脂質、ポリアクリル酸、ポリアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリエーテルアミド、ポリエチレンアミン、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリカーボウレタン、ポリビニルケトン、ポリビニルハロゲン化物、ポリビニリデンハロゲン化物、ポリビニルエーテル、ポリイソブチレン、ポリビニル化合物、ポリビニルエステル、ポリビニルピロリドン、ポリオキシメチレン、ポリテトラメチレンオキシド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエーテルウレタン、シリコーン−ポリエーテルウレタン、シリコーン−ポリウレタン、シリコーン−ポリカーボネート−ウレタン、ポリオレフィン、ポリイソブチレン、epdm−ゴム、フルオロシリコーン、カルボキシメチルキトサン、ポリアリールエーテルエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレンテレフタレート、ポリバリレート、カルボキシメチルセルロース、レーヨン、レーヨントリアセテート、ニトロセルロース、セルロースアセテート、ヒドロキシエチルセルロース、セルロースブチレート、セルロースアセテートブチレート、エチルビニルアセテート、ポリスルホン、パリレン、エポキシ樹脂、abs−樹脂、ポリシロキサンのようなシリコーン、ポリジメチルシロキサン、ポリビニルハロゲン、セルロース−エーテル、セルロース−トリアセテート、キトサン、N,N−ジエチルニコチンアミド、N−ピコリニコチンアミド、N−アリルニコチン、サリチル酸ナトリウム、2−メタクリロイルオキシエチル・ホスホリルコリン、レソルシノール、N,N−ジメチルニコチンアミド、N−メチルニコチンアミド、ブチル尿素、N−ピコリルアセトアミド、塩酸プロカイン、ニコチンアミド、ピリジン、3−ピコリルアミン、イブプロフェンナトリウム、キシレンスルホン酸ナトリウム、カルバミン酸エチル、6−ヒドロキシ−N,N−ジエチルニコチンアミド、p−トルエンスルホン酸ナトリウム、塩酸ピリドキシン、1−メチル−2ピロリドン、安息香酸ナトリウム、2−ピロリドン、エチル尿素、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルアセトアミド、イソニアジド、イオプロミド、造影剤、イオビトリドール、イオヘキシル、イオメプロール、イオパミドール、イオペントール、イオプロミド、イオベルソール、イオキシラン、イオトロラン、イオキサグレート、ならびにそれらの組み合わせ、誘導体および組み合わせの共重合体。記載したように、マトリックス化合物は、外科手術法の間、本発明の膨張性中空パーツを視覚化するために有用な造影剤であってもよい。特に好ましい造影剤は、イオビトリドール、イオヘキシル(iohexyl)、イオメプロール、イオパミドール、イオペントール、イオプロミド、イオベルソール、イオキシラン、イオトロラン、イオジキサノール、イオジキサノール、イオキサグレートおよびそれらの組み合わせである。] [0088] 以下で、本発明に基づく膨張性中空パーツを製造するのに有効な方法を提供する。] [0089] 従って、1つの要旨において、本発明は、少なくとも1つの開口部を有し、弾性生体適合材料から成り、かつ少なくとも1種の生理活性物質および要すれば少なくとも1種のマトリックス化合物を含む膨張性中空パーツを製造する方法を提供し、その方法は: (a)その膨張していない外周の少なくとも101%、103%、105%、106%、108%、110%、115%、120%、130%、140%、150%、160%、170%、180%、190%まで、または少なくとも200%まで、好ましくは少なくとも200%まで膨張性中空パーツを膨張させる工程、ならびに (b)膨張性中空パーツの外側表面を、少なくとも1種の生理活性物質および/または少なくとも1種のマトリックス化合物と接触させる工程 を含む。] [0090] 好ましくは、工程(b)における接触を、浸漬、噴霧およびインクジェット印刷のような印刷からなる群から選択される方法を用いて実施する。1つの好ましい実施態様において、工程(b)を室温で実施する。工程(a)における膨張を、(ステントもしくはバルーンカテーテルのような)膨張可能な医療機器または機械式器具を用いて実施することが好ましい。適当な機械式器具の例を図5に提供する。] 図5 [0091] 説明したように、好ましいマトリックス化合物はパリレンであり、それはポリキシリレンポリマー、好ましくは[2.2]パラシクロファンから調整したポリキシリレンポリマーであって、本発明の膨張性中空パーツを被覆するのに有用である。従って、本発明の膨張性中空パーツ製造する方法は、本発明の膨張性中空パーツ上における、好ましくは低い圧力での、パリレンの化学気相蒸着の更なる工程を含む。この好ましい工程は、薄い保護ポリマーコーティングを形成し、好ましくは生理活性化合物を適用した後、即ち工程(b)の後に行なう。] [0092] 好ましい実施態様において、本発明の方法は、以下から成る工程から選択される少なくとも1つの更なる工程を更に含む: (c)その外周が、工程(a)における膨張性中空パーツの外周よりも小さく、好ましくは1%、3%、5%、10%、20%、30%小さいように、膨張性中空パーツを弛緩させる工程; (d)工程(a)を実施する前に、液状の弾性生体適合材料および要すれば、生理活性物質を含んで成る浸漬浴にて、膨張性中空パーツを形成する工程;ならびに (e)膨張性中空パーツを機械的に裏返す工程。] [0093] 工程(d)において、例えば、液状の弾性生体適合材料および要すれば生理活性物質を含んで成る浸漬浴を用いて、膨張性中空パーツを形成することができる(例えば、以下の図1も参照)。別の実施態様において、工程(d)において、浸漬浴の代わりに射出成形を用いることもできる。工程(d)において、マイクロキャビティを形成することができる。この場合、浸漬形成体をピンまたは細長い突起物で覆うことが好ましく、かつ図22にも図示するように、それが固化した後、形成した浸漬モールドを裏返すことが好ましい。特に好ましいモールドは、本明細書で説明するように形成されるマイクロキャビティを生成する。傾斜マイクロキャビティは、0.1μmと100μmとの間の深さを有することが好ましい。浸漬浴を用いて中空パーツを形成する方法は、当業者に既知である。図1に1つの例を示す。] 図1 [0094] 工程(a)を工程(b)の前に実施する、即ち、本発明の膨張性中空パーツを、それがその膨張状態にある時、生理活性物質で被覆することが好ましい。この手順を用いて、多量の生理活性物質は、中空パーツ上のマイクロキャビティおよび/または孔に入り、上記の複数の利点をもたらす。] [0095] 本発明に基づく方法のもう1つの好ましい実施態様において、工程(a)および(b)または(b)および(c)を同時に実施する。] [0096] (i)工程(e)を、工程(a)の前および/または工程(b)の後および/または工程(c)の後に行なう; (ii)工程(d)、(a)および(b)をその順番で行なう; (iii)工程(d)、(e)、(a)および(b)をその順番で行なう;あるいは (iv)工程(b)、(e)、(b)をその順番で行ない、それによって、第1工程(b)において、第2工程(b)と相違する生理活性物質を用いる、 本発明に基づく方法も好ましい。] [0097] 上記で概要を述べたように、工程(a)および(b)を含む本発明に基づく本発明の方法のもう1つの実施態様において、方法は、以下から成る工程から選択される、少なくとも1つの更なる工程を更に含む: (c)その外周が、工程(a)における膨張性中空パーツの外周よりも小さくなるように、膨張性中空パーツを弛緩させる工程: (d)細長マイクロキャビティを切り、弾性生体適合材料にする工程;および (e)膨張性中空パーツを機械的に裏返す工程。] [0098] この実施態様においても、工程(a)および(b)または(b)および(c)を同時に行なうことができる。] [0099] 更に、この実施態様において、工程を以下の順番の1つで行なうことが好ましい: (i)工程(e)を、工程(a)の前および/または工程(b)の後および/または工程(c)の後に行なう; (ii)工程(d)、(a)および(b)をその順番で行なう; (iii)工程(a)、(d)および(b)をその順番で行なう; (iv)工程(d)、(e)、(a)および(b)をその順番で行なう;あるいは (v)工程(b)、(e)、(b)をその順番で行ない、それによって、第1工程(b)において、第2工程(b)と相違する生理活性物質を用いる。] [0100] 本発明の方法の上記の好ましい実施態様において、マイクロキャビティを、工程(d)にて、熱的または機械的処理によって形成することができる。例えば、工程(d)にて、材料の表面を例えば短レーザーパルスに露出させることによって、マイクロキャビティを形成することができる。レーザーパルスは、50と500fsとの間のパルス持続時間、および1μJと20μJとの間、好ましくは3μJのパルスエネルギーを有することが好ましい。これらレーザー値は、膨張している材料の溶融、変形および破断を防ぐように発明者によって探し出された。] [0101] 更なる要旨において、本発明は、本発明の方法によって製造できる膨張性中空パーツを提供する。] [0102] 上記で好ましい実施態様において説明した一連の工程は、1つの場合または複数の場合において、(a)から(e)の工程から選択される更なる工程を、上記に示した一連の工程の個々の工程の間で実施する、更に好ましい実施態様を含むことが理解されるべきである。例えば、上記の特徴(iv)の好ましい実施態様は、一連の工程(a)、(b)、(e)、(a)、(b)であり、それはその順番で行なわれる。] [0103] 本発明に基づく膨張性中空パーツによって少なくとも部分的に覆われている医療機器も提供する。特に好ましい実施態様において、医療機器を、ステント、バルーンカテーテル、プローブ、プロテーゼ、内視鏡、ペースメーカー、心臓細動除去器およびかん流カテーテルから成る群から選択する。好ましい実施態様において、ステントはステントプロテーゼである。バルーンカテーテルは、電磁気放射および/または振動の機械的エネルギーを発することができる、本発明に基づく医療機器も好ましい。該膨張性中空パーツおよび該医療機器は互いに接触するが、接着しない、本発明に基づく医療機器も好ましい。] [0104] 好ましくは、バルーンカテーテルは、本発明に基づく膨張性中空パーツによって覆われている。従って、バルーンカテーテルを膨らます場合、本発明の膨張性中空パーツは膨張し、生理活性物質は血管または器官壁と接触する。これは、生理活性物質を中空パーツから組織への効率的な移動を可能にする。別の好ましい実施態様において、バルーンカテーテルと膨張性中空パーツとの間または、別の実施態様において、バルーンカテーテルを覆う膨張性中空パーツにわたって配置されているステントを用いることができる。従って、医療機器がバルーンカテーテルであり;かつ膨張性中空パーツがステントによって少なくとも部分的に覆われている、本発明に基づく医療機器が好ましい。医療機器がステントであり;かつステントがバルーンカテーテル上にある、本発明に基づく医療機器も好ましい。ステントを本発明の膨張性中空パーツと組み合わせて用いる場合、それらは、それら自体を治療生理活性物質で被覆していてよい、あるいは被覆していなくてよい。いずれかの場合において、生理活性物質と接触させられうる組織の領域は、中空パーツなしでステントを用いる場合よりも著しく高い(75%よりも多くの表面まで)。所定の生理活性物質の標的組織の中への移動が不十分である場合、接触時間、即ち、膨張性中空パーツの表面が組織と接触する時間の期間は増加しうる。しかしながら、通常のバルーンカテーテルを用いる場合、好ましくは、罹患血管が胴体に位置している場合、接触時間は1分を超えず、標的組織が足のような遠位の体の領域にある場合、10分を超えない。さもなければ、患者は急性心不全を患う可能性がある。接触時間を更に増加させるために、本発明の膨張性中空パーツと組み合わせて、かん流カテーテルを用いることができる。] [0105] 1つの好ましい実施態様において、本発明に基づく医療機器のバルーンカテーテルは、ホットバルーン、コールドバルーン、閉塞バルーン、弁形成バルーンおよび/または保護デバイスを含む。] [0106] バルーンカテーテルが、ホットバルーンまたはコールドバルーンを含むかん流カテーテルである、本発明に基づく医療機器が最も好ましい。] [0107] 本発明の膨張性中空パーツと組み合わせたホットバルーンの好ましい使用は、医師が、罹患組織へ移動される生理活性物質の量を更に増やすことを可能にする。膨張性中空パーツが標的組織と接触している時、ホットバルーンを、その間45℃と70℃との間の温度まで加熱することが好ましい。この一時的な熱ショックは、接触組織を、本発明の膨張性中空パーツ上にある少なくとも1種の生理活性物質に対してより透過性にする。従って、熱ショックを適用する場合、接触時間も減少させることもでき、患者へのストレスを減少させる。大抵の生理活性物質は、45℃と70℃との間の温度への短い露出に耐える。ホットバルーンカテーテルと一緒に用いることができる好ましい生理活性物質は、パクリタキセルまたはドセタキセルのようなタキサン;ビンブラスチン、ビンクリスチン、ビンデシンまたはビノレルビンのようなビンカアルカロイド;コルヒチンおよびその誘導体からなる群から選択される有糸分裂抑制剤である。] [0108] もう1つの好ましい実施態様において、本発明は、バルーンカテーテルおよび膨張性中空パーツが、少なくとも1つのクランピング部品によって互いに接続されている、本発明に基づく医療機器を提供する。クランピング部品は、例えばネジなどの、バルーンカテーテルを膨張性中空パーツにつなぐいずれかの機械式デバイスである。] [0109] 更なる好ましい実施態様において、本発明は、非膨張状態における医療機器の外周が、その非膨張状態における膨張性中空パーツの内周よりも大きい、本発明に基づく医療機器を提供する。] [0110] 本発明は、1つの要旨にいて、本発明に基づく少なくとも1つの膨張性中空パーツ、ならびに少なくとも1つの医療機器、好ましくはステント、バルーンカテーテル、プローブ、プロテーゼ、内視鏡、ペースメーカー、心臓細動除去器およびかん流カテーテルから成る群から選択される医療機器を有して成るパーツキットも提供する。好ましい実施態様において、ステントはステントプロテーゼである。] [0111] 更に、バルーンカテーテルが、ホットバルーン、コールドバルーン、閉塞バルーン、弁形成バルーンまたは保護デバイスを含む、本発明に基づくパーツキットも好ましい。] [0112] バルーンカテーテルが、電磁波放射および/または振動の機械的エネルギーを発することができる、本発明に基づくパーツキットが更に好ましい。] [0113] 本発明に基づくパーツキットの好ましい実施態様において、その非膨張状態における医療機器の外周が、その非膨張状態にける膨張性中空パーツの内周よりも大きい。これは、膨張性中空パーツの医療機器へのタイトフィットを可能にする。] [0114] 更なる要旨において、本発明は、狭窄症、再狭窄症、狭窄症、バイパスクラフト不全、血栓症、解離、腫瘍、石灰化、動脈硬化症、炎症、自己免疫応答、壊死、損傷吻合、外傷、アレルギー、いぼ、過剰増殖、感染症、やけど、水腫、凝固、瘢痕形成、熱傷、凍傷およびリンパ管炎からなる群から選択される、病気または医学的機能不全の治療のための改良したバルーンカテーテルを製造するための、本発明に基づく膨張性中空パーツの使用を提供する。本発明に基づく使用の更なる好ましい実施態様において、病気または医学的機能不全が骨損傷であってもよい。] [0115] もう1つの要旨において、本発明は、狭窄症、再狭窄症、狭窄症、バイパスクラフト不全、血栓症、解離、腫瘍、石灰化、動脈硬化症、炎症、自己免疫応答、壊死、損傷吻合、外傷、アレルギー、いぼ、過剰増殖、感染症、やけど、水腫、凝固、瘢痕形成、熱傷、凍傷およびリンパ管炎からなる群から選択される病気または医学的機能不全の治療のための、治療器具としての使用のための、本発明に基づく膨張性中空パーツを提供する。更に好ましい実施態様において、本発明に基づく膨張性中空パーツを、骨損傷の治療のための治療機器として用いてもよい。] [0116] 以下に記載の医学的使用または本発明の膨張性中空パーツの好ましい実施態様において、狭窄症は、幽門狭窄症、胆道狭窄症、包茎、水頭症、狭窄腱滑膜炎、脊髄狭窄および声門下狭窄から成る群から選択される。] [0117] 本発明は、機械的応力、熱的応力、化学的応力および/または微生物から医療機器または生体組織を保護するための本発明に基づく膨張性中空パーツの使用にも関する。保護できる好ましい医療機器は、ステント、バルーンカテーテル、プローブ、プロテーゼ、内視鏡、ペースメーカー、心臓細動除去器およびかん流カテーテルから成る群から選択される。本発明の膨張性中空パーツを用いて保存および/または保護できる好ましい生体組織は、好ましくは器官が生きている人体内に存在しない器官である。] [0118] 本発明の範囲から逸脱しない本発明の種々の修正および変更は、当業者にとって明らかである。特定の好ましい実施態様に関連して本発明を説明してきたが、主張する本発明は、そのような特定の実施態様に過度に限定されるべきでないことが理解されるべきである。実際に、関連分野の当業者にとって自明である、本発明を実施するための説明した様式の種々の変更は、本発明によって包含されることが意図されている。] [0119] 以下の図面および実施例は、本発明の単なる具体例であり、請求項によって指示されるように、決して本発明の範囲を限定するように構成すべきでない。] [0120] 実施例1: 実験データは、パクリタキセルの、ヒトの内皮前駆細胞(EPC)および平滑筋細胞(SCM)への短期的適用が、アポトーシスおよびそれゆえの細胞増殖および移動の抑制をもたらすことを示す。この効果は、投与量および時間に依存するもので;パクリタキセル内の濃度を上昇させること、およびより長い時間の適用は、細胞増殖および移動のより高い抑制を示す。非膨張状態において、6μg/mm2よりも多くのパクリタキセルを保持する膨張性中空パーツを示した。] [0121] 1〜6μg/mm2の間の量でパクリタキセルを含む膨張性中空パーツの使用は、動物実験においてより有効であることが判明した。] [0122] 従って、本発明の最も好ましい応用は、狭窄症または再狭窄症の治療のためのバルーンカテーテルに取り付けられる、それゆえのパクリタキセル−溶出膨張性中空パーツである。更なる最も好ましい応用は、狭窄症または再狭窄症の治療のためのバルーンカテーテルに取り付けられたパクリタキセル−溶出膨張性中空パーツに取り付けられた、金属ステントである。] [0123] 実施例2: ポリイソプレンで作った本発明のチューブ形膨張性中空パーツを、膨張機器を用いて1.25倍膨張させた。チタニウム:サファイアレーザーを用いて膨張性中空パーツの表面に、約300μmの平均長さを有する三日月形マイクロキャビティを切り込んだ。レーザー値は以下の通りにした:パルス持続期間:150fs;波長:800nm;スポットサイズ約30μm;パルスエネルギー3μJ。] [0124] 実施例3: 実施例2で説明したように、三日月形マイクロキャビティを特徴とする、ポリイソプレンで作ったチューブ形膨張性中空パーツを膨張機器を用いて2.5倍膨張させた。その後、中空パーツを、液体の微細な噴霧を生じさせる高周波音波を用いる超音波噴霧システム内に配置した。] [0125] 噴霧ノズルの動作振動周波数を、250mg/mlの濃度のトラピジルエタノール溶液から20μmより小さい平均液滴直径を形成するために、120kHZに設定した。] [0126] 膨張器具に取り付けられた膨張性中空パーツを、噴霧ノズルの下に配置し、絶え間なく60rpmで回転させながら、1mm/秒の速度で噴霧ガスの中を通って長手方向に移動させた。] [0127] 3回の連続運転後、中空パーツのコーティング層を、光学顕微鏡を用いて調べた。三日月形マイクロキャビティの95%以上は全充填状態を示し、一方5%未満は、マイクロキャビティのフリンジにわたる、じょうごまたはブリッジの出現として規定される、準全充填状態を示した。] [0128] 実施例4: 実施例3で説明した方法を用いて、どのような表面改質もしていない膨張性中空パーツのサンプルおよび説明した三日月形マイクロキャビティを有する膨張性中空パーツのサンプルを、約6μg/mm2の薬物装填量を得るために、トラピジル(N,N−ジエチル−5−メチル−[1,2,4]トリアゾール[1,5−a]ピリミジン−7−アミン)の等量で被覆した。] [0129] その後、中空パーツを、バルーンカテーテルに取り付け、かつ37℃の温度の0.9%塩化ナトリウム溶液を循環させているプラスチックチューブの中へ配置した。中空パーツをチューブ内に残し、同時に、HPLC−MS(高性能液体クロマトグラフィ−質量分析)を利用して、所定の時間間隔で洗い落とした量を分析できるように、塩化ナトリウム溶液を連続的に新しくした。] [0130] 改質させていない膨張性中空パーツは、20秒未満のうちに、それらの全薬物装填量の80%以上を放出した;1時間後、更なる放出は検出できなかった、即ち、全薬物装填量の100%が放出された。反対に、三日月形マイクロキャビティを特徴とする膨張性中空パーツは、20秒未満のうちに、それらの全薬物装填量の50%未満を失った;5時間後、三日月形マイクロキャビティを特徴とする膨張性中空パーツからの検出可能な薬物放出がまだ存在した。]
权利要求:
請求項1 少なくとも1つの開口部を有し、弾性生体適合材料から成り、かつ少なくとも1種の生理活性物質および、要すれば、少なくとも1種のマトリックス化合物を含む膨張性中空パーツであって、膨張性中空パーツは多孔質であるおよび/またはその表面にマイクロキャビティを有する膨張性中空パーツ。 請求項2 中空パーツは、その非膨張状態の外周の少なくとも110%まで膨張可能である、請求項1の膨張性中空パーツ。 請求項3 中空パーツは、その非膨張状態において、1mmより小さい壁厚さを有する、請求項1または請求項2の膨張性中空パーツ。 請求項4 中空パーツの表面は、液体および/または気体に対して実質的に不透過である、請求項1〜請求項3のいずれかの膨張性中空パーツ。 請求項5 マイクロキャビティは細長い、請求項1〜請求項4のいずれかの膨張性中空パーツである。 請求項6 細長マイクロキャビティは、三日月形の溝、波状の溝、円形の溝、楕円形の溝、1つまたはそれよりも多くの湾曲を有する溝、直線的な溝、分岐した溝およびそれらの組み合わせから成る群から選択される、請求項5の膨張性中空パーツ。 請求項7 細長マイクロキャビティは2mm以下の長さを有する、請求項5または請求項6のいずれかの膨張性中空パーツ。 請求項8 マイクロキャビティの深さは5μmと500μmとの間である、請求項1〜請求項7のいずれかの膨張性中空パーツ。 請求項9 マイクロキャビティは、中空パーツの表面に対して傾いている、請求項1〜請求項8のいずれかの膨張性中空パーツ。 請求項10 マイクロキャビティは、膨張性中空パーツの長手軸の方向に傾いている、請求項1〜請求項9のいずれかの膨張性中空パーツ。 請求項11 膨張性中空パーツが非膨張状態にある時、マイクロキャビティは実質的に閉じている、請求項1〜請求項10のいずれかの膨張性中空パーツ。 請求項12 膨張性中空パーツが膨張された時、マイクロキャビティが開く、請求項1〜請求項11のいずれかの膨張性中空パーツ。 請求項13 該膨張性中空パーツが膨張された時、マイクロキャビティは、膨張性中空パーツの表面から突出するフリンジを形成する、請求項1〜請求項12のいずれかの膨張性中空パーツ。 請求項14 膨張性中空パーツは、その非膨張状態において、1cmより小さい内径を有する、請求項1〜請求項13のいずれかの膨張性中空パーツ。 請求項15 生理活性物質の、および要すれば、該マトリックス化合物の50%よりも多くが、該マイクロキャビティに配置されている、請求項1〜請求項14のいずれかの膨張性中空パーツ。 請求項16 弾性生体適合材料は、天然ゴム、ポリイソプレン、イソブチレンおよびイソプレンの共重合体、ハロゲン化ブチルゴム、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエンゴム、ポリブタジエンとアクリロニトリルとの共重合体、ハロゲン化ニトリルゴム、クロロプレンゴム、ポリクロロプレン、ラテックス、ネオプレン、バイプレン、ラテックス、パリレン、ポリバレロラクトン、ポリ−ε−デカラクトン、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリラクチド、ポリグリコライド、ポリラクチドとポリグリコライドとの共重合体、ポリ−ε−カプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリヒドロキシブチレート、ポリヒドロキシバリレート、ポリヒドロキシブチレート−コ−バリレート、ポリ(1,4−ジオキサン−2,3−ジオン)、ポリ(1,3−ジオキサン−2−オン)、ポリ−パラ−ジオキサノン、ポリ酸無水物、ポリマレイン酸無水物、ポリヒドロキシメタクリレート、フィブリン、ポリシアノアクリレート、ポリカプロラクトンジメチルアクリレート、ポリ−β−マレイン酸、ポリカプロラクトンブチルアクリレート、オリゴカプロラクトンジオールおよびオリゴジオキサノンジオールで作ったマルチブロックポリマー、PEGおよびポリブチレンテレフタレートから作ったポリエーテルエステルマルチブロックポリマー、ポリピボトラクトン、ポリグリコール酸・トリメチルカーボネート・ポリカプロラクトングリコリド、ポリ(g−エチルグルタメート)、ポリ(dth−イミノカーボネート)、ポリ(dte−コ−dt−カーボネート),ポリ(ビスフェノールA−イミノカーボネート)、ポリオルトエステル、ポリ−グリコール酸−トリメチルカーボネート、ポリトリメチルカーボネート・ポリイミノカーボネート、ポリ(n−ビニル)−ピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリエステルアミド、グリコライズドポリエステル、ポリリン酸エステル、ポリホスファゼン、ポリ(p−カルボキシフェノキシ)プロパン]、ポリヒドロキシペンタン酸、ポリエチレンオキシドプロピレンオキシド、ポリウレタン、アミノ酸を含んで成るポリウレタン、ポリエチレンオキシドのようなポリエーテルエステル、ポリアルケンオキサレート、ポリオルトエステル、脂質、カラギーナン、フィブリノゲン、デンプン、コラーゲン、プロテイン系ポリマー、ポリアミノ酸、ゼイン、ポリヒドロキシアルカノエート、ペクチン酸、アクチン酸、カルボキシメチルサルフェート、アルブミン、ヒアルロン酸、キトサン、ヘパランサルフェート、ヘパリン、コンドロイチンサルフェート、デキストラン、β−シクロデキストリン、PEGおよびポリプロピレングリコールを含んで成る共重合体、アラビアゴム、グアー、ゼラチン、コラーゲン−n−ヒドロキシスクシンイミド、リン脂質、ポリアクリル酸、ポリアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリエーテルアミド、ポリエチレンアミン、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリカーボウレタン、ポリビニルケトン、ポリビニルハロゲン化物、ポリビニリデンハロゲン化物、ポリビニルエーテル、ポリイソブチレン、ポリビニル官能基を含んで成る芳香族化合物、ポリビニルエステル、ポリビニルピロリドン、ポリオキシメチレン、ポリテトラメチレンオキシド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエーテルウレタン、シリコン−ポリエーテルウレタン、シリコン−ポリウレタン、シリコン−ポリカーボネート−ウレタン、ポリオレフィン−エラストマー、epdm−ゴム、フルオロシリコーン、カルボキシメチルキトサン、ポリアリールエーテルエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレンテレフタレート、ポリバリレート、カルボキシメチルセルロース、セルロース、レーヨン、レーヨントリアセテート、ニトロセルロース、セルロースアセテート、ヒドロキシエチルセルロース、セルロースブチレート、セルロースアセテートブチレート、エチルビニルアセテート、ポリスルホン、エポキシ樹脂、abs−樹脂、ポリシロキサンのようなシリコーン、ポリジメチルシロキサン、ポリビニルハロゲン、セルロース−エーテル、セルロース−トリアセテート、その共重合体混合物および誘導体から成る群から選択される材料から成る、材料を含んで成る、または材料から実質的に成る、請求項1〜15のいずれかに記載の膨張性中空パーツ。 請求項17 生理活性物質が血管収縮剤、血管拡張剤、筋肉弛緩剤、抗真菌薬、細胞毒性薬、細胞毒性薬のプロドラッグ、ウィルス増殖抑止剤、マイトジェンの生理的または薬理的抑制剤、細胞増殖抑制剤、化学療法薬、副腎皮質安定剤、β−抗アドレナリン剤、アンドロゲンまたは抗アンドロゲン、抗貧血薬、同化剤、麻酔薬、中枢神経興奮剤、抗アレルギー薬、不整脈治療剤、抗アルテロ硬化剤、抗生物質、抗線維素溶解薬、抗けいれん薬、血管形成阻害薬、抗コリン作用薬、酵素、コエンザイム、抗ヒスタミン薬、降圧剤、抗低血圧薬、抗凝血剤、防腐剤、抗出血剤、ベータ受容体拮抗薬、カルシウム・チャネル拮抗薬、抗筋無力剤、消炎剤、解熱剤、グルココルチコイド、止血薬、免疫グロブリンまたはその断片、ケモカイン、マイトジェン、細胞分化因子、ホルモン、免疫抑制剤、免疫刺激剤、電解質コルチコイド、麻酔薬、ベクター、ペプチド、(パラ)−交感神経作用薬、(パラ)−交感神経遮断薬、プロテイン、細胞、鎮静剤、鎮痙薬、創傷治療物質およびそれらの組み合わせから成る群から選択される、請求項1〜16のいずれかに記載の膨張性中空パーツ。 請求項18 膨張性中空パーツは、非膨張状態における1平方ミリメートル表面あたり少なくとも0.5μgの生理活性物質を含む、請求項1〜請求項17のいずれかに記載の膨張性中空パーツ。 請求項19 マトリックス化合物が、ポリバレロラクトン、ポリ−ε−デカラクトン、ポリ乳酸、ポリグリコール酸、ポリラクチド、ポリグリコライド、ポリラクチドとポリグリコライドとの共重合体、ポリ−ε−カプロラクトン、ポリヒドロキシ酪酸、ポリヒドロキシブチレート、ポリヒドロキシバリレート、ポリヒドロキシブチレート−コ−バリレート、ポリ(1,4−ジオキサン−2,3−ジオン)、ポリ(1,3−ジオキサン−2−オン)、ポリ−パラ−ジオキサノン、ポリ酸無水物、ポリマレイン酸無水物、ポリヒドロキシメタクリレート、フィブリン、ポリシアノアクリレート、ポリカプロラクトンジメチルアクリレート、ポリ−β−マレイン酸、ポリカプロラクトンブチルアクリレート、オリゴカプロラクトンジオールとオリゴジオキサノンジオールとのマルチブロックポリマー、PEGおよびポリブチレンテレフタレートから作ったポリエーテルエステルマルチブロックポリマー、ポリピボトラクトン、ポリグリコール酸・トリメチルカーボネート・ポリカプロラクトングリコリド、ポリ(g−エチルグルタメート)、ポリ(dth−イミノカーボネート)、ポリ(dte−コ−dt−カーボネート),ポリ(ビスフェノールa−イミノカーボネート)、ポリオルトエステル、ポリ−グリコール酸・トリメチルカーボネート、ポリトリメチルカーボネート、ポリイミノカーボネート、ポリ(n−ビニル)−ピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリエステルアミド、グリコライズドポリエステル、ポリリン酸エステル、ポリホスファゼン、ポリ[p−カルボキシフェノキシ)プロパン]、ポリヒドロキシペンタン酸、ポリエチレンオキシドプロピレンオキシド、ポリウレタン、骨格内にアミノ酸を有するポリウレタン、ポリエチレンオキシドのようなポリエーテルエステル、ポリアルケンオキサレート、脂質、カラギーナン、フィブリノゲン、デンプン、コラーゲン、プロテインを含んで成るポリマー、プロテイン、ポリアミノ酸、合成ポリアミノ酸、ゼイン、ポリヒドロキシアルカノエート、ペクチン酸、アクチン酸、カルボキシメチルサルフェート、アルブミン、ヒアルロン酸、キトサンおよびその誘導体、ヘパランサルフェートおよびその誘導体、ヘパリン、コンドロイチンサルフェート、デキストラン、β−シクロデキストリン、PEGとポリプロピレングリコールとの共重合体、アラビアゴム、グアー、ゼラチン、コラーゲン−n−ヒドロキシスクシンイミド、リン脂質、ポリアクリル酸、ポリアクリレート、ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリアクリロニトリル、ポリアミド、ポリエーテルアミド、ポリエチレンアミン、ポリイミド、ポリカーボネート、ポリカーボウレタン、ポリビニルケトン、ポリビニルハロゲン化物、ポリビニリデンハロゲン化物、ポリビニルエーテル、ポリイソブチレン、ポリビニル化合物、ポリビニルエステル、ポリビニルピロリドン、ポリオキシメチレン、ポリテトラメチレンオキシド、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリエーテルウレタン、シリコーン−ポリエーテルウレタン、シリコーン−ポリウレタン、シリコーン−ポリカーボネート−ウレタン、ポリオレフィン、epdmゴム、フルオロシリコーン、カルボキシメチルキトサン、ポリアリールエーテルエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエチレンテレフタレート、ポリバリレート、カルボキシメチルセルロース、レーヨン、レーヨントリアセテート、ニトロセルロース、セルロースアセテート、ヒドロキシエチルセルロース、セルロースブチレート、セルロースアセテートブチレート、エチルビニルアセテート、ポリスルホン、パリレン、エポキシ樹脂、abs−樹脂、ポリシロキサンのようなシリコーン、ポリジメチルシロキサン、ポリビニルハロゲン、セルロース−エーテル、セルロース−トリアセテート、キトサン、N,N−ジエチルニコチンアミド、N−ピコリニコチンアミド、N−アリールニコチンアミド、サリチル酸ナトリウム、2−メタクリロイルオキシエチル・ホスホリルコリン、レソルシノール、N,N−ジメチルニコチンアミド、N−メチルニコチンアミド、ブチル尿素、ピロガロール、N−ピコリルアセトアミド、塩酸プロカイン、ニコチンアミド、ピリジン、3−ピコリルアミン、イブプロフェンナトリウム、キシレンスルホン酸ナトリウム、カルバミン酸エチル、6−ヒドロキシ−N,N−ジエチルニコチンアミド、p−トルエンスルホン酸ナトリウム、塩酸ピリドキシン、1−メチル−2ピロリドン、安息香酸ナトリウム、2−ピロリドン、エチル尿素、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルアセトアミド、イソニアジド、イオプロミド、造影剤、イオビトリドール、イオヘキシル、イオメプロール、イオパミドール、イオペントール、イオプロミド、イオベルソール、イオキシラン、イオトロラン、イオジキサノール、イオキサグレート、ならびにそれらの組み合わせ、誘導体および組み合わせの共重合体からなる群から選択される、請求項1〜18のいずれかに記載の膨張性中空パーツ。 請求項20 少なくとも1つの開口部を有し、弾性生物適合材料から成り、かつ少なくとも1種の生理活性物質および、要すれば、少なくとも1種のマトリックス化合物を含む膨張性中空パーツの製造方法であって、(a)膨張性中空パーツをその膨張していない外周の少なくとも110%まで膨張させる工程、ならびに(b)膨張性中空パーツの外側表面を、少なくとも1種の生理活性物質および/または少なくとも1種のマトリックス化合物と接触させる工程を含む製造方法。 請求項21 (c)膨張性中空パーツを、その外周が工程(a)における膨張性中空パーツの外周よりも小さくなるように弛緩させる工程;(d)弾性生体適合材料に細長マイクロキャビティを切り込む工程;および(e)膨張性中空パーツを機械的に裏返す工程から成る工程から選択される少なくとも1つの追加の工程を更に含む、請求項20に記載の方法。 請求項22 工程(a)および(b)または(b)および(c)を同時に行なう、請求項21に記載の方法。 請求項23 (i)工程(e)を、工程(a)の前および/または工程(b)の後および/または工程(c)の後に行なう;(ii)工程(a)および(b)をその順番で行なう;(iii)工程(a)、(d)および(b)をその順番で行なう;(iv)工程(e)、(a)および(b)をその順番で行なう;あるいは(v)工程(b)、(e)、(b)をその順番で行ない、それによって第1工程(b)において、第2工程(b)と相違する生理活性物質を用いる、請求項21または22に記載の方法。 請求項24 膨張性医療機器または機械式器具を用いて、工程(a)における膨張を実施する、請求項20〜23のいずれかに記載の方法。 請求項25 膨張性中空パーツはチューブ構造体であり、好ましくは2つの開口端部を有し、かつ三日月形の溝、波状の溝、円形の溝、楕円形の溝、1つまたはそれよりも多くの屈曲を有する溝、直線的な溝、分岐している溝およびそれらの組み合わせから成る群から選択される複数の細長マイクロキャビティを有するものである、請求項20〜請求項24のいずれかに記載の方法。 請求項26 請求項20〜25のいずれかの方法によって製造可能な膨張性中空パーツ。 請求項27 請求項1〜19または26のいずれかに記載の膨張性中空パーツによって、少なくとも部分的に覆われている医療機器。 請求項28 医療機器はステント、バルーンカテーテル、プローブ、プロテーゼ、内視鏡、ペースメーカー、心臓細動除去器およびかん流カテーテルから成る群から選択される、請求項27に記載の医療機器。 請求項29 医療機器はバルーンカテーテルであり;かつ膨張性中空パーツは少なくとも部分的にステントによって覆われている、請求項28に記載の医療機器。 請求項30 医療機器はステントであり;かつステントはバルーンカテーテル上にある、請求項28に記載の医療機器。 請求項31 バルーンカテーテルは、ホットバルーン、コールドバルーン、閉塞バルーン、弁形成バルーンおよび/または保護デバイスを含む、請求項28〜30のいずれかに記載の医療機器。 請求項32 バルーンカテーテルは、ホットバルーンまたはコールドバルーンを含むかん流カテーテルである、請求項28〜30のいずれかに記載の医療機器。 請求項33 バルーンカテーテルおよび膨張性中空パーツは、少なくとも1つのクランピング部品によって互いに接続されている、請求項28〜32のいずれかに記載の医療機器。 請求項34 その非膨張状態における医療機器の外周は、その非膨張状態における膨張性中空パーツの内周よりも大きい、請求項27〜33のいずれかに記載の医療機器。 請求項35 請求項1〜19または26のいずれかに記載の少なくとも1つの膨張性中空パーツおよび少なくとも1つの医療機器を含んで成るパーツキット。 請求項36 医療機器はステント、バルーンカテーテル、プローブ、プロテーゼ、内視鏡、ペースメーカー、心臓細動除去器およびかん流カテーテルから成る群から選択される、請求項35に記載のパーツキット。 請求項37 非膨張状態における医療機器の外周は、非膨張状態における膨張性中空パーツの内周よりも大きい、請求項35または36のいずれかに記載のパーツキット。 請求項38 狭窄症、再狭窄症、狭窄症、バイパスクラフト不全、血栓症、解離、腫瘍、石灰化、動脈硬化症、炎症、自己免疫応答、壊死、損傷吻合、外傷、アレルギー、いぼ、過剰増殖、感染症、やけど、水腫、凝固、瘢痕形成、熱傷、凍傷およびリンパ管炎からなる群から選択される、病気または医学的機能不全の治療のための改良したバルーンカテーテルを製造するための、請求項1〜19または26のいずれかに記載の膨張性中空パーツの使用。 請求項39 狭窄症、再狭窄症、狭窄症、バイパスクラフト不全、血栓症、解離、腫瘍、石灰化、動脈硬化症、炎症、自己免疫応答、壊死、損傷吻合、外傷、アレルギー、いぼ、過剰増殖、感染症、やけど、水腫、凝固、瘢痕形成、熱傷、凍傷およびリンパ管炎からなる群から選択される、病気または医学的機能不全の治療のための治療機器としての使用のための、請求項1〜19または26のいずれかに記載の膨張性中空パーツの使用。 請求項40 医療機器または生体組織を、機械的応力、熱適応力、化学的応力および/または微生物から保護するための、請求項1〜19または26のいずれかに記載の膨張性中空パーツの使用。
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公开号 | 申请日 | 公开日 | 申请人 | 专利标题
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